独身最強論 / MIND

独身男性の割合はここまで来た。50歳時未婚率28%、もう少数派じゃない

28.25%男性の50歳時未婚割合(2020年)。1970年は1.70%
51.8%30〜34歳の男性の未婚率(2020年)
32.15%東京都の男性の50歳時未婚割合。全国最高

「独身なのは、自分だけなんじゃないか」。同期が次々と結婚し、SNSに家族写真が並び、正月に親戚から「まだ一人なの?」と聞かれるたびに、そんな気持ちになったことはないか。

安心しろ。お前は少数派じゃない。2020年の国勢調査を基にした数字では、50歳の時点で一度も結婚していない男性は28.25%。4人に1人以上だ。30代前半に絞れば、男の半分以上が未婚。そして東京都では、50歳時の未婚割合が32.15%と全国で最も高い。お前が住む街では、独身の男はむしろありふれた存在なんだ。

この記事では、独身男性の割合を、推移・年齢別・都道府県別・世帯の観点から徹底的にデータで示す。読み終えたら、「独身は肩身が狭い」という思い込みが、どれほど現実とずれているかがわかるはずだ。数字は、お前の味方だ。

この記事の結論

  1. 男性の50歳時未婚割合は28.25%。1970年の1.70%から約17倍に増えた
  2. 30〜34歳の男性の51.8%が未婚。30代前半では独身の方が多い
  3. 都道府県別では東京都が32.15%で全国最高。上位4つを首都圏が独占
  4. 東京都では世帯の50.2%が単身世帯。一人で生きる街のインフラはそろっている
  5. 独身男性はもう少数派じゃない。社会も市場も、独身を前提に動き始めている

生涯未婚率(50歳時未婚割合)とは

独身男性の割合を語るときに、最もよく使われる指標が50歳時の未婚割合だ。以前は「生涯未婚率」と呼ばれていたが、今は「50歳時の未婚割合」という呼び方が使われている。

50歳時の未婚割合の計算方法

45〜49歳の未婚率と、50〜54歳の未婚率の平均。国勢調査の結果を基に、国立社会保障・人口問題研究所などが算出している。

50歳の時点で一度も結婚したことがない人の割合を表し、「生涯独身で過ごす人の割合」の目安として使われる。

もちろん、50歳を過ぎてから結婚する人もいる。だが、その数は多くない。だからこの指標は、生涯にわたって独身を選んだ人の割合の目安として広く使われている。

50歳時未婚割合の推移:50年で約17倍

まずは長期の推移を見てみよう。

50歳時の未婚割合の推移(男女別)

Fig. 01
出典:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集」(国勢調査より算出)

1970年、50歳時の未婚割合は男性でわずか1.70%。ほぼ全員が結婚していた。それが1990年に5.57%、2000年に12.57%、2010年に20.14%、そして2020年には28.25%まで跳ね上がった。50年で約17倍だ。

注目してほしいのは、男性の伸びが女性を大きく上回っていることだ。1970年は女性の方が高かったが、1990年に男性が逆転し、2020年には男性28.25%、女性17.81%と、10ポイント以上の差がついた。独身化は、とりわけ男性で急速に進んでいる。

年齢別の男性の未婚率:30代前半の半分以上が独身

次に、年齢別の未婚率を見てみよう。2020年の国勢調査では、男性の未婚率は次のようになっている。

男性の年齢別未婚率(2020年)

Fig. 02
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」。45〜49歳と50〜54歳の平均が50歳時の未婚割合(28.25%)になる

25〜29歳では76.4%、つまり4人に3人が未婚だ。30〜34歳でも51.8%と、半分以上が独身。35〜39歳でも38.5%、5人に2人近くが未婚だ。

「30歳を過ぎたら結婚しているのが普通」という感覚は、もう現実と合っていない。30代前半の男は、独身の方が多数派だ。同期の結婚ラッシュに焦る必要はない。お前の周りには、お前と同じ独身の男が、少なくとも半分はいる。

しかも、30代前半の男性の未婚率は、5年前の2015年調査(47.1%)から4.7ポイントも上がっている。35〜39歳も35.0%から38.5%へと上昇した。どの年代でも、独身の男は増え続けている。

都道府県別:東京が全国最高、首都圏が上位を独占

都道府県別に見ると、独身男性の多い地域ははっきりしている。

男性の50歳時未婚割合 上位5・下位5(2020年)

Fig. 03
出典:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集」(都道府県別50歳時未婚割合、2020年)。横軸は20%から始めている

東京都が32.15%で全国最高。続いて埼玉県30.24%、神奈川県30.07%、千葉県29.89%と、上位4つを首都圏が独占している。東京の男性は、50歳の時点で3人に1人近くが一度も結婚していない。

逆に最も低いのは滋賀県の23.03%で、福井県、奈良県と続く。それでも、どの県でも男性の5人に1人以上は50歳時点で未婚だ。地方でも、独身の男はもう珍しくない。

男性の50歳時未婚割合(2020年・主な都道府県)
都道府県50歳時未婚割合全国比
東京都32.15%+3.90pt
埼玉県30.24%+1.99pt
神奈川県30.07%+1.82pt
千葉県29.89%+1.64pt
高知県29.45%+1.20pt
沖縄県29.12%+0.87pt
大阪府29.00%+0.75pt
全国28.25%—
愛知県26.99%−1.26pt
福岡県26.66%−1.59pt
滋賀県23.03%−5.22pt

なぜ東京と首都圏で独身男性が多いのか

  • 一人で暮らしやすい:単身向けの賃貸、コンビニ、飲食店、24時間のサービスがそろい、独身生活の不便がほとんどない
  • 娯楽と仕事が集中している:一人で楽しめる場所も、稼げる仕事も多い。結婚しなくても生活の満足度を上げやすい
  • 世間体の圧力が弱い:人の入れ替わりが激しく、近所付き合いも薄い。「まだ結婚しないのか」と口を出す人が少ない
  • 住居費と教育費が高い:家族向けの住まいと子供の教育にかかる費用が全国で最も高い水準にあり、結婚と子育てのハードルが上がる

つまり東京は、独身で生きることのメリットが最も大きく、結婚のコストが最も高い街だ。独身の男が多いのは、合理的な結果と言える。

単身世帯の割合:東京では世帯の半分が「一人」

独身男性の割合とあわせて見ておきたいのが、単身世帯の割合だ。2020年の国勢調査では、全国の世帯の38.0%が単身世帯で、すでに最も多い世帯の形になっている。そして東京都では50.2%。世帯の半分以上が一人暮らしだ。

38.0%全国の世帯に占める単身世帯の割合(2020年)
50.2%東京都の世帯に占める単身世帯の割合(2020年)
44.3%2050年の全国の単身世帯の割合(推計)

国立社会保障・人口問題研究所の推計では、全国の単身世帯の割合は2050年に44.3%まで上がる見込みだ。日本は、一人で暮らす人が当たり前の国になっていく。東京は、その未来をすでに先取りしている街だ。

独身男性の割合は、これからどうなるか

独身男性の割合は、これからも上がっていく可能性が高い。その根拠は二つある。

一つは、若い世代の結婚意思だ。国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」(2021年)では、18〜34歳の未婚男性で「一生結婚するつもりはない」と答えた人が17.3%と、調査開始以来の最高を記録した。1982年には2.3%だった。

もう一つは、今の30代の未婚率の高さだ。30〜34歳の男性の51.8%が未婚で、その多くはこのまま50歳を迎える可能性がある。厚生労働白書では、男性の50歳時未婚割合は2040年に29.5%まで上がると推計されている。

つまり、独身の男が「少数派」に戻ることは、もうない。これからの社会は、独身の男が3割前後いることを前提に動いていく。

男女で未婚率に10ポイント以上の差がある理由

男性28.25%、女性17.81%。50歳時の未婚割合には、男女で10ポイント以上の差がある。結婚は男女のペアで成立するのに、なぜこれほど差がつくのか。主な理由として、次のようなことが挙げられている。

  • 再婚の多さの違い:離婚した男性が初婚の女性と再婚するケースなど、一部の男性が複数回結婚することで、一度も結婚しない男性が相対的に多く残る
  • 人口の男女比:若い世代では、生まれる子供の数がもともと男性の方がやや多い
  • 収入による偏り:年収の高い男性ほど結婚している割合が高い傾向があり、収入の低い男性が未婚にとどまりやすい

ここで大事なのは、結婚が「一部の男に集中する」構造があるということだ。一度結婚した男がもう一度結婚する一方で、恋愛市場から距離を置いた男は独身のまま残る。その結果、独身男性は女性より多くなる。独身の男が多いのは、個人の欠陥ではなく、市場の構造の結果だ。そして俺たちは、その市場で無理に競争することをやめた男たちだ。

年代別に見る、独身男性の立ち位置と過ごし方

自分の年代で、独身がどれくらいいるのかを知っておくと、周りの声に振り回されなくなる。年代ごとの未婚率と、その年代の独身がやっておきたいことをまとめた。

年代別・男性の未婚率と独身の過ごし方
年代未婚率(2020年)立ち位置やっておきたいこと
25〜29歳76.4%4人に3人が独身。完全な多数派積立の仕組みづくり、スキルと収入の土台づくり
30〜34歳51.8%半分以上が独身。結婚ラッシュに惑わされるな年収を上げる転職、積立額の引き上げ
35〜39歳38.5%5人に2人近くが独身独身前提の人生設計を固める、住まいの方針
45〜49歳29.9%3〜4人に1人が独身資産の中間チェック、老後の制度の情報収集
50〜54歳26.6%4人に1人以上が独身身元保証・任意後見・死後事務の比較、健康管理

30代前半までは、独身の方が多数派だ。35歳を過ぎると割合は下がっていくが、それでも50代前半まで4人に1人以上が独身でいる。どの年代でも、お前と同じ立場の男は、職場にも街にも大勢いる。周りの既婚者の声が大きく聞こえるのは、彼らが話題にしやすい家族の話をしているからにすぎない。

独身男性の割合を読むときの注意点

最後に、この記事の数字を使うときの注意点も押さえておく。データを正しく使える男は、議論で負けない。

  • 50歳以降に結婚する人もいる:50歳時の未婚割合は「一生結婚しない人の割合」そのものではなく、その目安だ。ただし50歳以降の初婚は多くない
  • 配偶関係が不詳の人の扱い:国勢調査では配偶関係を答えなかった人がいる。最近の公表値は、不詳を補完したり分母から除いたりして算出されている。資料によって小数点以下が異なることがある
  • 未婚と独身は少し違う:未婚は「一度も結婚したことがない」こと。離婚や死別で今は独り身の人は、未婚には含まれない。独り身の男性全体は、未婚率よりさらに多い
  • 推計は前提で変わる:2040年29.5%などの将来推計は、一定の仮定に基づく見通しだ。実際の数字は、社会の変化で上下しうる

特に三つ目は重要だ。離婚や死別で独り身になった男性を含めれば、一人で生きている中高年の男は、50歳時未婚割合の数字よりずっと多い。独身の男が生きやすい社会をつくることは、結婚した男にとっても他人事じゃない。

数字が意味すること:独身は「前提」になった

独身男性の割合が3割に近づくということは、何を意味するのか。

意味①:独身は「普通」になった

50歳の男の4人に1人以上、東京なら3人に1人近くが一度も結婚していない。30代前半なら半分以上だ。独身であることは、もはや例外でも異常でもない。「独身は肩身が狭い」という感覚は、数字の上では完全に過去のものだ。

意味②:市場が独身を向いている

一人焼肉、一人カラオケ、ソロキャンプ、おひとりさま向けの旅行プラン、一人用の家電や食品。独身が増えるにつれて、企業は独身向けの商品とサービスを次々に投入している。独身の男は、企業にとって無視できない巨大な顧客層になった。

意味③:制度も独身を前提に変わり始めている

身寄りのない高齢者が増えることを見据えて、国は身元保証や死後事務を担う事業者向けのガイドラインを作り、自治体は終活支援の事業を広げている。高齢者が賃貸住宅に入りやすくするための法改正も進んだ。社会の仕組みも、独身が一定数いることを前提に組み直されつつある。

「独身は少数派」と思っている奴へ

いつまで1970年の物差しで世の中を見ているんだ。今や30代前半の男の半分は独身で、東京の世帯の半分は一人暮らしだ。少数派になりつつあるのは、「結婚して当たり前」と信じ込んでいる、お前たちの方だ。

東京で独身男として生きる強み

最後に、独身男性の割合が全国で最も高い東京で、独身として生きる強みをまとめておく。

東京で独身男として生きる強み
分野東京の強み
仕事高収入の仕事と転職の選択肢が多い。独身の身軽さを収入アップに直結できる
住まい単身向け物件が豊富。職場の近くに住んで時間を買える
遊び一人で入れる店、美術館、サウナ、ホテルが無数にある。ソロ活の聖地だ
人間関係独身の仲間が多く、趣味のコミュニティも見つけやすい
老後医療機関、見守りサービス、身元保証の事業者など、独身の老後を支える選択肢が多い

東京は、独身男が最も多い街であり、独身男が最も生きやすい街でもある。お前が今ここで独身として生きていることは、何も恥ずかしいことじゃない。この街の多数派として、堂々と生きればいい。

まとめ:独身男性は、もう少数派じゃない

男性の50歳時未婚割合は28.25%。1970年の1.70%から約17倍に増えた。30〜34歳の男性の51.8%は未婚で、東京都の50歳時未婚割合は32.15%と全国最高。東京の世帯の半分は一人暮らしだ。

独身男性は、もう少数派じゃない。若い世代の結婚意思を見ても、この流れが逆戻りすることはないだろう。市場も制度も、独身を前提に動き始めている。

「独身は自分だけ」という思い込みは捨てろ。末代で何が悪い。数字はお前の味方だ。この街の多数派として、胸を張って独身を生きろ。

よくある質問

独身男性の割合はどれくらいですか?

2020年の国勢調査を基にした50歳時未婚割合(生涯未婚率)は男性で28.25%。男性の4人に1人以上が、50歳時点で一度も結婚していない。1970年は1.70%で、約17倍に増えた。

生涯未婚率と50歳時未婚割合は違うのですか?

同じ指標だ。45〜49歳と50〜54歳の未婚率の平均で、以前は「生涯未婚率」と呼ばれていたが、現在は「50歳時の未婚割合」という呼び方が使われている。

年齢別の男性の未婚率は?

2020年の国勢調査では、25〜29歳で76.4%、30〜34歳で51.8%、35〜39歳で38.5%。30代前半の男性の半分以上が未婚だ。

独身男性の割合が一番高い都道府県は?

2020年の男性の50歳時未婚割合は東京都が32.15%で全国最高。埼玉県30.24%、神奈川県30.07%、千葉県29.89%と首都圏が上位を占める。最も低いのは滋賀県の23.03%だ。

独身男性の割合は今後も増えますか?

18〜34歳の未婚男性で「一生結婚するつもりはない」と答える人は2021年に17.3%と過去最高になった。厚生労働白書では、男性の50歳時未婚割合は2040年に29.5%まで上がると推計されている。

出典・参考資料

  1. 国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集」(性別50歳時の未婚割合、都道府県別50歳時の未婚割合)
  2. 総務省統計局「令和2年国勢調査」(配偶関係、世帯構造)
  3. 国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」(2024年推計)
  4. 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」(2021年)
  5. 厚生労働省「令和4年版厚生労働白書」
  6. 内閣官房ほか「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」
  7. 国土交通省「改正住宅セーフティネット法」