東京ソロ活スポット / TOKYO

おひとり様の東京ご飯。一人で入りやすい店の見分け方

50.2%東京都の一般世帯に占める単独世帯の割合(2020年)
12個一人で入りやすい店のサイン
169,547円単身世帯の1か月の消費支出(2024年)

夜7時、知らない街の駅前。腹は減っている。目の前にうまそうな店がある。だが、「一人で入っていいのか」と迷って、結局いつものチェーン店に入る。その夜の飯は、可もなく不可もなく終わる。

東京では、世帯の半分が一人暮らしだ。一人でご飯を食べるのは、この街ではまったく普通のことだ。それでも、店の前で迷う男は多い。家族持ちの男には、この迷いはない。代わりに、外食の店選びは、子供が食べられるかどうか、妻が行きたいかどうかで決まり、自分が食べたい店は永遠に候補に入らない。

一人なら、どの店に入るかは自分だけで決められる。あとは、入りやすい店を見分ける目があればいい。この記事では、一人で入りやすい店を見分ける12のサイン、入りやすさの診断、入りにくい店に入る方法、断られたときの対処までまとめた。

この記事の結論

  1. 東京の世帯の半分は一人暮らし。一人で食べる客は当たり前だ
  2. カウンター、券売機、外から見える一人客、予約サイトの1名表示がサイン
  3. 入りにくい店も、時間をずらせば入れることが多い
  4. 断られたら、次の店へ。断られる理由の多くは満席だ
  5. 迷ったら、店の前で「一人です、入れますか」と聞けばいい

東京は、一人でご飯を食べる街だ

2020年の国勢調査によると、一般世帯に占める単独世帯の割合は、全国で38.0%、東京都では50.2%だった。東京では、2世帯に1世帯が一人暮らしだ。

一般世帯に占める単独世帯の割合(2020年)

Fig. 01
出典:総務省統計局「令和2年国勢調査」。東京都の値は新宿区の公表資料による

一人暮らしが多い街では、一人で外食する客も多い。総務省の「家計調査(2024年)」では、単身世帯の1か月の消費支出は169,547円、食料費は48,204円で、1人あたりにすると二人以上の世帯の約1.5倍を食に使っている。一人の客は、店にとって大事な客だ。一人で店に入ることを、遠慮する理由はない。

一人で入りやすい店の、12のサイン

店の前で迷ったら、次のサインを探せ。3つ以上当てはまれば、まず入れる。

一人で入りやすい店のサイン
No.サイン見る場所なぜ入りやすいか
1カウンター席がある店の中カウンターは一人客のための席
2券売機がある入口店員とのやりとりが少なく、回転が速い
3外から一人客が見える窓・入口一人客がいる店は、一人客を受け入れている
4予約サイトで1名で予約できるスマホ店が一人客を想定している
5「おひとり様歓迎」の表示入口・看板店がはっきり一人客を歓迎している
6定食やセットのメニュー店の前のメニュー一人前で完結する料理がある
7ハーフサイズや小皿があるメニュー一人でもいろいろな料理を頼める
8席数が多い店の中一人で一席を使っても、店の負担が小さい
9オフィス街の店立地昼は一人の会社員が多く、一人客に慣れている
10駅前・繁華街の店立地通りすがりの一人客が多い
11タッチパネルや注文アプリ店の中店員に声をかけなくても注文できる
12営業時間が長い入口・サイト混む時間を外して入れる

いちばん確実なのは、3番の「外から一人客が見える」だ。窓から中をのぞいて、一人で食べている客が一人でもいれば、その店は一人で入っていい店だ。先に一人で入っている誰かが、お前のための道を作っている。

診断:この店、一人で入りやすいか

気になる店の前で、当てはまるものにチェックしてみろ。一人での入りやすさがわかる。

この店、一人で入りやすい?診断 店の前で、当てはまるものにチェック。店・メニュー・時間の3つの軸×4項目
—

一人で入りにくい店のサイン

逆に、次のサインがある店は、一人では入りにくいことが多い。

  • テーブル席だけで、席数が少ない:一人で4人席を使うと、店の売り上げが減る。混む時間は断られやすい
  • コースや鍋が「2名様から」:一人では頼めない料理が中心の店
  • 大皿の料理ばかり:一人で食べきれる量がない
  • 予約でいっぱい:週末の夜の人気店は、予約のグループで埋まっている
  • 宴会向けの店:個室や大部屋が中心で、飲み放題のコースが主力の店

ただし、入りにくい店も絶対に入れないわけではない。時間をずらす、電話で確認する、予約サイトで1名の空きを探す。それだけで入れることも多い。

一人で入りやすい時間

飲食店の混み方のイメージ(平日)

Fig. 02
編集部によるイメージ図(ピークを100とした指数)。実測値ではない。店の場所や種類によって大きく違う

一人で店に入るなら、ピークを外すのが鉄則だ。昼は12時台、夜は19時前後がどの店も混む。昼は11時台か13時半以降、夜は開店直後か20時以降に行けば、カウンターも空いていて、一人でもすぐに座れる。会社員の昼休みに合わせる必要のない休日なら、なおさら時間は自由だ。

店に入るときの一言

店に入ったら、「一人です」と言えばいい。指を一本立てるだけでもいい。店員は、一人客をどこに案内するかを知っている。

  1. 入口で「一人です」迷っている様子を見せずに、はっきり言う。それだけで、店員はすぐに席を考えてくれる。
  2. 案内された席に座るカウンターでも、小さなテーブルでもいい。混んでいるときに4人席を希望しない。
  3. メニューを見て、すぐに頼む迷ったら「おすすめは何ですか」と聞けばいい。
  4. 食べ終わったら、長居しない混んでいる時間なら、食べ終わったら会計をして出る。空いていれば、もう一杯飲んでもいい。
迷うより、聞いた方が早い

入れるかどうかわからない店は、入口で「一人ですが、入れますか」と聞けばいい。答えはすぐに出る。入れれば入る、だめなら次の店へ。店の前で5分迷っているより、10秒で聞いた方がずっと早い。

断られたときの対処

一人で入ろうとして、断られることもある。だが、気にするな。

  • 断られる理由の多くは満席:一人だからではなく、席がないから断られている
  • 時間を変えて出直す:同じ店でも、30分後や平日なら入れることが多い
  • 予約サイトで1名の空きを探す:行きたい店が予約サイトにあれば、1名の空きを確認して予約する
  • 次の店に行く:東京には、店はいくらでもある。今日は別の店に縁があったと思えばいい

断られて落ち込むのは、一人で入ることを特別なことだと思っているからだ。一人で店に入るのは、東京では当たり前のことだ。断られるのも、二人で行って満席だったのと何も変わらない。

ジャンル別、一人での入りやすさ

ジャンル別の一人での入りやすさ(編集部の目安)
入りやすさジャンル
とても入りやすいラーメン、そば・うどん、牛丼、定食屋、カレー、町中華、立ち飲み、回転寿司
入りやすい焼き鳥、居酒屋のカウンター、ビストロ、カフェ、一人焼肉の専門店、ステーキ
店による焼肉、寿司のカウンター、中華料理、イタリアン、フレンチのランチ
入りにくい鍋の専門店(2名から)、宴会向けの居酒屋、大皿中心の中華、コースのみの高級店

一人ご飯は、入りやすいジャンルから、少しずつ広げていけばいい。ラーメンと定食に慣れたら、焼き鳥のカウンター、次に一人焼肉、そしてフレンチのランチ。一段ずつ上がっていけば、いつの間にか一人で入れない店はほとんどなくなる。

一人ご飯に強い東京の街

  • 新橋・神田:会社員の街。立ち飲み、定食屋、ラーメン、カウンターの居酒屋が多く、一人客が当たり前
  • 神保町:カレー、喫茶店、中華の名店が多い。古書店街を歩くついでに
  • 上野・御徒町:昼から飲める立ち飲みと、安い食堂が多い
  • 新宿・池袋:駅前に何でもある。深夜まで開いている店も多い
  • 丸の内・大手町:ビルの地下のレストラン街は、昼は一人の会社員で埋まる

オフィス街は、一人ご飯のいちばんの練習場だ。平日の昼は、何万人もの会社員が一人でランチを食べる。一人客に慣れきった店が、いくらでもある。

周りの目は、気にするな

一人で店に入るのをためらう最大の理由は、周りの目だ。「一人で食べている寂しい男だと思われるのでは」と。だが、周りの客は、自分の食事と、連れとの会話に夢中だ。一人で食べている男を気にしている人は、ほとんどいない。

そして東京では、世帯の半分が一人暮らしだ。一人で食べている客を「珍しい」と思う人の方が、珍しい。堂々と入って、堂々と食べて、堂々と帰ればいい。

「一人でご飯なんて寂しい」と言う既婚者へ

お前の外食は、子供が食べられる店、妻が行きたい店、駐車場のある店の中から選ばれる。自分が食べたい店に入れたのは、いつが最後だ。俺は今日、店の前でメニューを見て、食べたいと思った店に、一人で入った。寂しいのは、自分の食べたい店に入れない人生の方だ。

朝ご飯と深夜ご飯は、一人客の時間

一人ご飯がいちばん自然なのは、朝と深夜だ。朝の喫茶店のモーニング、駅前のそば屋、ホテルの朝食。朝の店は、出勤前の会社員や、一人で新聞を読む常連でいっぱいだ。グループで朝食に来る客はほとんどいない。朝は、一人客が主役の時間だ。

深夜も同じだ。仕事が遅くなった夜、終電の前に寄るラーメン屋、24時間営業の定食屋、深夜まで開いている居酒屋のカウンター。深夜の店にいるのは、一人で腹を満たしに来た客ばかりだ。一人ご飯にまだ慣れていないなら、朝か深夜から始めろ。周りが全員一人なら、気になることは何もない。

特に、休日の朝の喫茶店はすすめたい。トーストとゆで卵とコーヒーで、数百円から千円ほど。窓際の席で、その日の予定を考えながら、ゆっくり朝飯を食べる。一人の休日の始まりとして、これほどいい時間はない。

一人で通える行きつけの作り方

一人ご飯をもっと楽にするのが、行きつけの店だ。一度気に入った店に、何度か通う。それだけで、店に入るときの迷いは消える。

  1. 家と職場の近くに一軒ずつ平日の夜に寄れる店と、休日の昼に行ける店。まずはこの2軒を決める。
  2. 同じ時間に通う同じ曜日の同じ時間に行くと、店員に顔を覚えてもらいやすい。
  3. カウンターに座るカウンターなら、店主と自然に言葉を交わせる。話したくなければ黙っていればいい。
  4. いろいろなメニューを試す通うたびに一品ずつ違うものを頼むと、店の本当の名物が見つかる。

行きつけの店は、一人の男の居場所になる。家と職場のほかに、ふらりと寄れて、何も言わなくても「いつもの」が出てくる場所。家族のいない男にとって、そういう場所をいくつか持っていることは、思っている以上に心強い。

一人客の作法

  • 混んでいるときは、小さな席に座る:4人席を一人で使わない。カウンターか2人席に
  • 荷物で隣の席をふさがない:荷物は足元か、店の荷物かごに
  • 長居しすぎない:混んでいる時間に、食べ終わってから長くスマホを見ない
  • スマホの音を出さない:動画を見るならイヤホンで
  • 「ごちそうさまでした」と言って出る:一言あるだけで、次に来たときも気持ちよく迎えてもらえる

作法を守る一人客は、店にとって最高の客だ。注文が早く、食べるのが早く、席の回転がいい。何度も通えば、顔を覚えてもらえる。一人で通える行きつけの店を、街ごとに一軒ずつ作っていけ。

一人のご飯と、家族の外食

おひとり様の東京ご飯

  • 食べたいと思った店に、その場で入る
  • カウンターで、料理人の手元を見ながら
  • ピークを外して、すぐに座れる
  • 街ごとに、一人で通える行きつけがある

家族の外食

  • 店は、子供が食べられるかどうかで決まる
  • 4人で座れる席が空くまで、店の前で待つ
  • 駐車場のあるチェーン店に落ち着く
  • 自分が食べたい店は、候補に入らない

もちろん、家族で囲む食卓にも、その人なりの幸せはあるのだろう。だが、街を歩いて、食べたいと思った店に、思った瞬間に入れる自由は、一人の男にしか手に入らない。

まとめ:食べたい店に、一人で入れ

東京の世帯の半分は一人暮らしだ。一人でご飯を食べるのは、この街ではまったく普通のことだ。カウンター、券売機、外から見える一人客、予約サイトの1名表示、定食やハーフサイズのメニュー。こうしたサインが3つ以上あれば、まず入れる。

入りにくい店も、ピークを外せば入れることが多い。昼は11時台か13時半以降、夜は開店直後か20時以降。迷ったら入口で「一人です、入れますか」と聞け。断られたら、次の店へ行けばいい。周りの目は気にするな。営業時間や料金は店によって違うので、行く前に確認してほしい。

店の前で迷う時間はいらない。食べたい店に、一人で入れ。末代で何が悪い。

よくある質問

一人で入りやすい店はどう見分ける?

カウンター席がある、券売機がある、店の外から一人で食べている客が見える、予約サイトで1名で予約できる、メニューに一人前や定食がある、などのサインがあれば入りやすい。店の前に「おひとり様歓迎」と書いてある店もある。

一人で入りにくい店は?

テーブル席だけで席数が少ない、コースが2名以上から、大皿の料理が中心、週末の夜で予約が埋まっている、などの店は入りにくい。ただし、時間をずらしたり、電話で確認したりすれば入れることも多い。

一人で入って断られたらどうする?

気にせずに次の店に行けばいい。断られるのは、多くの場合、一人だからではなく満席だからだ。混んでいる時間を外すか、予約サイトで空いている店を探すといい。

一人ご飯で周りの目が気になる。どうすればいい?

周りの客は、自分の食事と会話に夢中で、一人客を気にしていない。東京では世帯の半分が一人暮らしで、一人で食べる客は当たり前だ。最初はカウンターのある店や、昼のランチから始めると慣れやすい。

一人ご飯の時間はいつがいい?

昼は11時台か13時半以降、夜は開店直後か20時以降が入りやすい。昼の12時台と、金曜・土曜の夜7時前後は、どの店も混みやすい。

出典・参考資料

  1. 総務省統計局「令和2年国勢調査」
  2. 新宿区「新宿区の世帯の状況」(東京都の単独世帯割合)
  3. 総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2024年平均結果の概要」