ソロ活 入門と極意 / SOLO-KATSU

ソロ活×ゲーム。一人で没頭できる最強の娯楽環境を作る

42.9%ゲームをする人の割合(10歳以上、2021年)
約3.9万人オックスフォード大学の研究で調べたプレイヤー数
20秒20分ごとに遠くを見る目の休め方(20-20-20ルール)

金曜の夜。部屋の明かりを落とし、モニターの電源を入れ、ヘッドホンをつける。ここから日曜の夜まで、誰にも邪魔されない世界に潜る。広大なオープンワールドを旅し、強敵と戦い、物語の結末を見届ける。ゲームは、一人で没頭できる最強のソロ活だ。

「いい大人がゲームか」と言う人もいるだろう。だが、総務省の社会生活基本調査(2021年)では、過去1年間にゲームをした人は42.9%で、5年前の35.8%から増えている。ゲームは、もう子供の遊びではない。大人が自分の財力で楽しむ、本気の娯楽だ。

この記事では、一人暮らしの部屋に最強のゲーム環境を作る方法と、長く健康に楽しむコツをまとめた。家族がいれば、テレビは子供のアニメに占領され、ゲーム機は「そんなもの」と言われて押し入れに眠る。お前の部屋のモニターは、お前だけのものだ。

この記事の結論

  1. ゲームをする人は2016年の35.8%から2021年の42.9%へ。大人の娯楽として定着した
  2. 約3万9,000人を調べた研究では、遊ぶ時間より「なぜ遊ぶか」が幸福感に関係していた
  3. ゲーム環境の基本は、椅子・モニター・机・ヘッドホン・照明の5つ。まず椅子から整えろ
  4. 20-20-20ルールで目を休め、1時間に一度は立ち上がれ
  5. 生活に支障が出るなら要注意。遊ぶ時間を決め、外のソロ活と組み合わせろ

ゲームは、大人の娯楽になった

社会生活基本調査によると、スマートフォンや家庭用ゲーム機などでゲームをした人の割合は、2016年の35.8%から2021年には42.9%に上がった。趣味・娯楽の中で、増え方が最も大きかった項目の一つだ。

趣味・娯楽の行動者率の変化(2016年→2021年)

Fig. 01
出典:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 生活時間及び生活行動に関する結果 結果の要約」表6。2021年はコロナ禍の期間を含み、外出型の娯楽は大きく下がった

コロナ禍で外出型の娯楽が大きく下がる中、ゲームは伸びた。家で一人で没頭できる娯楽の価値が、多くの人に再発見されたということだ。

ゲームが最強のソロ活である理由

  • 没頭できる:ゲームは、人が時間を忘れて没頭する「フロー」の状態に入りやすい娯楽だ。目標がはっきりしていて、難しさが少しずつ上がり、すぐに結果が返ってくる
  • 自分のペースで遊べる:始めるのも、やめるのも、どこまで進めるのも自分で決められる
  • 体験の幅が広い:一本のゲームで、冒険、戦い、建築、経営、恋愛、謎解き、何でも体験できる
  • コスパが高い:一本数千円で、数十時間から数百時間遊べる作品も多い。1時間あたりの費用は、ほかの娯楽よりずっと安い
  • 雨の日も夜中も遊べる:天気にも時間にも左右されない

ゲームは、一人で、自分で選んで、没頭するというソロ活の条件を、すべて満たしている。

研究:遊ぶ時間より「なぜ遊ぶか」が大事

「ゲームばかりしていると、不幸になるのでは」と心配する人もいるだろう。これについて、オックスフォード大学のVuorreやPrzybylskiらは、2022年に大規模な研究を発表した。7つのゲームの約3万9,000人のプレイヤーを6週間追跡し、実際のプレイ時間のデータと、幸福感のアンケートを組み合わせて分析した。

その結果、遊んだ時間そのものは、幸福感にほとんど影響していなかった。一方で、遊ぶ動機には関係があった。楽しいから、自分がやりたいから遊んでいる人は幸福感が高く、やらなければいけないという感覚で遊んでいる人は幸福感が低い傾向があった。

つまり、大事なのは「何時間遊ぶか」ではなく、「自分で選んで、楽しんで遊んでいるか」だ。これは、ソロ活全体に言えることでもある。自分で選んだ一人の時間は心を満たし、義務になった一人の時間は心を削る。

義務のゲームはやめていい

毎日のログインボーナス、期間限定のイベント、終わらない周回。「やらなきゃ」と思いながら続けているゲームは、もうソロ活ではなく作業だ。楽しくなくなったら、やめていい。

最強のゲーム環境を作る5つの要素

一人暮らしの部屋を、最強のゲーム環境に変えよう。必要な要素は5つだ。

ゲーム環境の5つの要素
要素ポイント優先度
椅子腰と背中を支え、高さを調整できるもの。足裏が床につく高さに最優先
モニター目の高さかやや下に。画面までの距離は腕を伸ばしたくらい高
机モニターとキーボードを置いても余裕のある奥行き中
ヘッドホン音で没入感が大きく変わる。夜でも周りを気にせず遊べる中
照明部屋を真っ暗にしない。モニターの後ろに間接照明を置くと目が疲れにくい中

一番お金をかけるべきは椅子だ。長時間座っていると、体への負担がすべて椅子にかかる。安い椅子で腰を痛めたら、ゲームどころではない。椅子は、ゲーム環境の土台だ。

予算別のゲーム環境

ゲーム環境は、予算に合わせて少しずつ整えていけばいい。

予算別のゲーム環境(目安)
予算そろえるものこんな人に
〜5万円家庭用ゲーム機+手持ちのテレビ、座椅子かクッションまず始めてみたい
5万〜15万円ゲーム機、ゲーム向けのモニター、ちゃんとした椅子、ヘッドホン週末にじっくり遊びたい
15万〜30万円ゲーミングPCかゲーム機、大きめのモニター、椅子、机、照明本格的に没頭したい
30万円〜高性能のゲーミングPC、高性能のモニター、こだわりの椅子と音響ゲームを人生の柱にしたい

ゲームの1時間あたりの費用(イメージ)

Fig. 02
東京ソロ充男子編集部の試算。ゲームの本体代や機材代は含まない。作品や店、時間帯によって大きく変わる

機材代を除けば、ゲームの1時間あたりの費用は飲み会の十数分の一だ。7,000円のゲームを50時間遊べば、1時間140円。機材に数万円かけても、何年も使えば1時間あたりの費用はわずかだ。行きたくもない飲み会の2時間で、ゲームなら何十時間も遊べる。

一人で没頭できるジャンル

  • RPG・アクションRPG:長い物語を、自分のペースで進める。一本で数十時間から百時間以上
  • オープンワールド:広い世界を、行きたい場所に行きたい順で旅する。ソロ活の一人旅に近い感覚だ
  • シミュレーション・経営:街を作る、会社を経営する、国を治める。何時間でも考えられる
  • ローグライク:毎回違う展開で、何度でも挑める。短い時間でも遊べる
  • パズル・謎解き:一人でじっくり考える楽しさ。頭の体操にもなる
  • オンライン対戦:顔を合わせずに、世界中の相手と戦える。一人で参加して、一人で強くなる

どのジャンルも、一人で、自分のペースで遊べるのが共通点だ。誰かと遊ぶゲームもいいが、一人で物語に没頭する時間は格別だ。

週末の「ゲーム合宿」のすすめ

一人暮らしの男の特権が、週末のゲーム合宿だ。金曜の夜から日曜の夜まで、一本のゲームに没頭する。

  1. 金曜の帰りに食料を買い込む作り置きできるもの、冷凍食品、飲み物。ゲーム中に料理や買い物で中断しないように。
  2. 部屋を片付けておく散らかった部屋では、没入感が下がる。机の上だけでも片付けておけ。
  3. 睡眠時間だけは削らない合宿でも、夜は寝る。徹夜は翌日の体と、月曜の仕事に響く。
  4. 昼に一度は外に出る近所を散歩する、銭湯に行く。体を動かし、目を休める時間を作る。
  5. 日曜の夕方には終える月曜に疲れを残さないように、日曜の夕方で区切る。

家族がいれば、こんな週末は絶対に無理だ。誰にも話しかけられず、誰の予定にも合わせず、物語の世界に48時間潜る。これは、一人暮らしの男だけに許された贅沢だ。

「積みゲー」を崩す楽しみ

セールでつい買ったまま、手をつけていないゲームがたまっていないか。いわゆる「積みゲー」だ。社会人になると、遊ぶ時間より買うゲームの方が多くなりがちだ。

積みゲーを崩すコツは、一度に一本だけ遊ぶことだ。何本も同時に進めると、どれも終わらない。今月はこの一本と決めて、エンディングまで遊ぶ。終わったら、記録に一言残して次の一本へ。一本ずつクリアしていく達成感は、集める楽しみとはまた違う喜びをくれる。新しいゲームを買うのは、積みゲーが一本減ってからでいい。

目と体を守る:長く遊ぶための健康管理

ゲームを一生の趣味にするなら、目と体を守ることが欠かせない。

  • 20-20-20ルール:アメリカ眼科学会がすすめる目の休め方だ。20分ごとに、20フィート(約6メートル)先を、20秒見る
  • 1時間に一度は立つ:長時間座りっぱなしは体に悪い。トイレや飲み物を取りに行くついでに、軽くストレッチする
  • 姿勢を整える:モニターは目の高さかやや下に、椅子は足裏が床につく高さに。背中を丸めない
  • 寝る前は控えめに:寝る直前まで画面を見ていると、寝つきが悪くなることがある。寝る1時間前には区切りをつける
  • 水分をとる:没頭していると、水を飲むのを忘れる。机の上に水を置いておけ

やりすぎには注意:ゲーム障害という病気

ゲームは最強のソロ活だが、やりすぎには注意が必要だ。WHO(世界保健機関)は、国際疾病分類(ICD-11)で「ゲーム障害」を病気として位置づけている。ゲームをする時間や頻度を自分でコントロールできず、ほかの生活よりゲームを優先し、問題が起きても続けてしまう状態が、長く続くものだ。

次のような状態が続いているなら、注意してほしい。

  • 仕事に遅刻する、休む、集中できないことが増えた
  • 睡眠時間が大きく削られている
  • 食事を抜く、風呂に入らないことが増えた
  • やめようと思っても、やめられない
  • 課金の額が、自分で決めた予算を大きく超えている

こうした状態が続き、生活に深刻な支障が出ているなら、専門の医療機関に相談してほしい。研究が示した通り、大事なのは「楽しんで遊んでいるか」だ。楽しさより「やめられない」が勝っているなら、それはもうソロ活ではない。

ゲームと外のソロ活を組み合わせろ

ゲームを長く楽しむ一番のコツは、外のソロ活と組み合わせることだ。

  • ゲームの舞台を訪ねる:ゲームのモデルになった街や城、自然を訪ねる。ゲームの中で見た景色を、自分の目で見る
  • ゲームの合間に体を動かす:午前はジムかサウナ、午後はゲーム。体を動かしてから遊ぶと、集中力も上がる
  • ゲームの音楽をライブで聴く:ゲーム音楽のコンサートに一人で行くのも、立派なソロ活だ

家の中のソロ活と、外のソロ活。両方を持っている男は、天気にも体調にも左右されずに、休日を楽しめる。

既婚者のゲーム事情と比べてみろ

一人暮らしのゲーム

  • 部屋のモニターも、時間も、全部自分のもの
  • 週末に48時間のゲーム合宿ができる
  • 欲しいゲームと機材を、自分の判断で買える
  • 夜中に叫んでも、誰も起きてこない

既婚者のゲーム

  • テレビは子供のアニメと家族の番組に占領される
  • 遊べるのは、家族が寝たあとの30分だけ
  • ゲーム機を買うにも、家計の許可が要る
  • 「いい年してゲーム?」と言われる

もちろん、家族と一緒にゲームを楽しむ人もいるだろう。だが、一本の物語に、誰にも邪魔されずに没頭できるのは、一人の男だけだ。

まとめ:一人の部屋を、最強の娯楽空間にしろ

ゲームをする人は2016年の35.8%から2021年の42.9%に増えた。ゲームは、一人で没頭できる大人の娯楽だ。約3万9,000人を調べた研究では、遊ぶ時間より、楽しんで自分の意思で遊んでいるかが幸福感に関係していた。

ゲーム環境の基本は、椅子・モニター・机・ヘッドホン・照明の5つ。まず椅子から整え、20-20-20ルールで目を休め、外のソロ活と組み合わせれば、ゲームは一生の趣味になる。生活に支障が出るほどなら、立ち止まって相談しろ。

お前の部屋のモニターは、お前だけのものだ。末代で何が悪い。

よくある質問

ゲームはソロ活になりますか?

なる。ゲームは一人で没頭できる最強の娯楽の一つだ。自分で選んだ作品を、自分のペースで、誰にも邪魔されずに遊べる。社会生活基本調査では、過去1年間にゲームをした人は2021年に42.9%で、5年前より7.1ポイント増えた。

一人暮らしの部屋でゲーム環境を作るには何が必要ですか?

モニター、椅子、机、ヘッドホン、照明の5つが基本だ。特に椅子とモニターの高さは、長時間遊んでも疲れにくいかを大きく左右する。予算に合わせて、まず椅子とモニターから整え、少しずつ機材をそろえていくといい。

ゲームを長時間すると幸福感が下がりますか?

オックスフォード大学の研究者らが約3万9,000人のプレイヤーを6週間調べた研究では、遊んだ時間そのものは幸福感にほとんど影響していなかった。むしろ、楽しいから遊ぶのか、やらされている感覚で遊ぶのかという動機の方が関係していた。ただし、生活に支障が出るほど遊ぶのは別の問題だ。

ゲームで目や体が疲れないようにするには?

20分ごとに20フィート(約6メートル)先を20秒見る「20-20-20ルール」で目を休める。1時間に一度は立ち上がって体を動かす。モニターは目の高さかやや下に置き、椅子の高さを調整して、足裏が床につく姿勢で遊ぶといい。

ゲームのやりすぎが心配です。どうすればいいですか?

WHOはゲームのやりすぎで生活に深刻な支障が出る状態を「ゲーム障害」として病気に位置づけている。仕事や睡眠、食事、人付き合いに支障が出ている、やめようとしてもやめられないといった状態が続くなら、専門の医療機関に相談してほしい。遊ぶ時間を決め、ほかのソロ活と組み合わせるのも予防になる。

出典・参考資料

  1. 総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 生活時間及び生活行動に関する結果 結果の要約」
  2. Vuorre, M., Johannes, N., Magnusson, K., & Przybylski, A. K. (2022). Time spent playing video games is unlikely to impact well-being. Royal Society Open Science, 9(7), 220411.
  3. World Health Organization. International Classification of Diseases 11th Revision (ICD-11): 6C51 Gaming disorder.
  4. American Academy of Ophthalmology. Computers, Digital Devices and Eye Strain.