推しのライブのチケットが当たった。一緒に行く友人はいない。でも、それでいい。一人なら、開演前に好きなだけグッズの列に並べる。ライブ中は、誰にも気を遣わずに叫べる。終わったら、余韻に浸りながら一人で飯を食える。オタクほど、ソロ活に向いている人種はいない。
オタクは、もともと一人で好きなものを深く掘る生き物だ。作品を何周もし、設定を調べ、グッズを集め、聖地を巡る。誰かに理解してもらう必要はない。自分が好きだから、とことんやる。それは、ソロ活の本質そのものだ。
この記事では、推し活・聖地巡礼・イベントなど、オタクの遊びを一人で極める方法をまとめた。恋人や家族がいれば、「またアニメ?」「そのグッズ、いくらしたの?」と言われる。お前の推し活に、口を出す人間はいない。
この記事の結論
- ゲームをする人は42.9%、マンガを読む人は36.8%。オタクの趣味は少数派ではない
- オタクは一人で好きなものを深く掘る生き物。ソロ活との相性は最強だ
- ライブもイベントも一人参戦が多い。チケットは1枚の方が取りやすいこともある
- 聖地巡礼は地元の生活の場。マナーを守り、地元にお金を落とせ
- 推し活は予算を決めて、チケット・遠征・グッズの枠で管理しろ
オタクの趣味は、もう多数派だ
総務省の社会生活基本調査(2021年)によると、過去1年間にスマートフォンや家庭用ゲーム機などでゲームをした人は42.9%、マンガを読んだ人は36.8%だった。ゲームをした人の割合は、2016年の35.8%から7.1ポイント上がっている。
オタク系の趣味の行動者率(10歳以上)
Fig. 01ゲームもマンガも、3〜4割の人がやっている趣味だ。オタクの趣味は、もう日陰のものではない。そして、家でできるゲームやマンガだけでなく、ライブ、イベント、聖地巡礼と、外に出るオタク活動もある。それを一人で楽しむのが、オタクのソロ活だ。
オタクがソロ活に向いている3つの理由
- 好きなものがはっきりしている:ソロ活で一番難しいのは「何をするか」を決めることだ。オタクには、行きたいライブも、巡りたい聖地も、欲しいグッズも、最初からある
- 一人で深く掘る力がある:作品を何周もし、設定を調べ尽くす。一人で没頭する力は、ソロ活の最大の才能だ
- 周りの目を気にしない:好きなものを好きと言える。一人でコラボカフェに行くことも、一人でライブに行くことも、推しのためならためらわない
オタクは、ソロ活の才能を最初から全部持っている。あとは、それを外に向けて使うだけだ。
ライブ・イベントに一人参戦する
オタクのソロ活の代表が、ライブやイベントへの一人参戦だ。実際、ライブやイベントは一人で来ている人がとても多い。
- チケットが取りやすいことも:連番(2枚以上の並んだ席)より、1枚の方が当たりやすい、空きが見つかりやすいことがある
- 好きなように盛り上がれる:隣の連れに合わせる必要がない。泣いても叫んでも、誰にも気を遣わない
- グッズの列に好きなだけ並べる:連れを待たせる心配がない。開場の何時間も前から並ぶのも自由だ
- 余韻に一人で浸れる:終演後、感想を話す相手がいなくても、一人で余韻を噛みしめる時間は格別だ。SNSで同じライブに行った人の感想を読むのもいい
開演前は近くのカフェで予習、終演後は混雑を避けて少し離れた店で一人飯。開演前と終演後の過ごし方を決めておくと、ライブの日が丸ごと特別な一日になる。
聖地巡礼を一人で極める
アニメや漫画、ドラマ、映画の舞台になった場所を訪ねる聖地巡礼は、一人旅との相性が抜群だ。
- 巡る場所を地図に保存する作品に出てきた場所を調べ、地図アプリに保存しておく。効率よく回れる順番を考えるのも楽しい。
- 場面の画像を用意する作品の場面写真やスクリーンショットを用意し、同じ構図で写真を撮る。比べて見ると、作品の世界に入り込んだような気分になる。
- 作品を見直してから行く行く前に該当する話を見直すと、現地での感動が何倍にもなる。
- 地元の店に寄る作品に出てきた店や、地元の名物の店で食事をする。地元にお金を落とすことも、聖地巡礼の大事な一部だ。
- 記録を残す巡った場所、撮った写真、一言の感想。作品ごとの聖地巡礼の記録は、自分だけの宝物になる。
一人なら、同じ場所に何時間いても、同じ構図で何十枚撮っても、誰にも文句を言われない。作品に興味のない連れを付き合わせる気まずさもない。聖地巡礼は、一人で行くのが正解だ。
聖地巡礼で必ず守るべきマナー
聖地の多くは、地元の人が暮らしている場所だ。マナーを守らないと、作品にも、ほかのファンにも迷惑がかかる。
- 私有地や立入禁止の場所に入らない:民家、学校、線路、田畑。作品に出てきても、勝手に入ってはいけない
- 住民を撮らない:写真に地元の人が写り込まないように気をつける
- 騒がない、道をふさがない:生活道路で立ち止まって長時間撮影しない
- ゴミを持ち帰る:当たり前だが、一番大事だ
- 地元にお金を落とす:地元の店で食事をし、土産を買う。それが、聖地とファンの関係を良くする
即売会・コラボカフェ・展示会
同人誌即売会
コミックマーケットをはじめとする同人誌即売会は、一人で回るのが基本だ。欲しいサークルの配置を事前に調べ、回る順番を決める。一人なら、自分の欲しいものだけを、自分のペースで回れる。
コラボカフェ
作品とコラボしたカフェは、一人で来ている客も多い。予約制のところが多いので、事前に予約しておけ。限定メニューとグッズを、一人でじっくり楽しめる。
原画展・展示会
漫画やアニメの原画展、作品の世界を再現した展示会は、美術館と同じで一人で行くのが一番楽しい。好きな原画の前に、好きなだけ立っていられる。音声ガイドがあれば、ぜひ借りろ。
グッズ集めは「選んで集める」
オタクのソロ活で、一番お金がかかりやすいのがグッズだ。ランダムで出るグッズ、限定のグッズ、毎月出る新作。全部集めようとすると、際限がない。
グッズ集めのコツは、「全部集める」ではなく「選んで集める」ことだ。本当に好きなキャラクターだけ、本当に好きなデザインだけ。そして、集めたグッズをきちんと飾る場所を作る。一人暮らしの部屋なら、棚の一つを推しのために使っても、誰にも文句を言われない。
ランダムで出るグッズは、交換や中古ショップを上手に使うのも手だ。目当てのものが出るまで買い続けるより、欲しいものを直接手に入れた方が安く済むことが多い。そして、年に一度はコレクションを見直し、もう心が動かなくなったものは手放す。棚に並ぶのは、今も本当に好きなものだけでいい。
遠征は、最高の一人旅になる
地方のライブやイベントに行く遠征は、一人旅のいい理由になる。ライブのついでに、その土地の名物を食べ、観光地を回り、温泉に入る。推しが連れて行ってくれる一人旅だ。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| チケット | 8,000〜1.5万円 |
| 交通費(新幹線往復) | 2万〜3万円 |
| 宿泊(ビジネスホテル1泊) | 8,000〜1.5万円 |
| グッズ | 5,000〜2万円 |
| 食事・観光 | 5,000〜1万円 |
| 合計 | 約4.6万〜9万円 |
1泊遠征の予算の内訳(中央値の目安)
Fig. 02遠征で一番大きいのは交通費と宿だ。ライブの日程が決まったら、すぐに宿と交通を押さえろ。ライブのある街のホテルは、すぐに埋まる。会場から少し離れた駅のホテルを選ぶと、空きが見つかりやすく、料金も下がることが多い。早期割引の新幹線や航空券、夜行バスを使えば、費用は大きく下げられる。
ヒトカラと家でのオタク活動
ヒトカラでアニソンを歌い倒す
誰かとカラオケに行くと、アニソンやキャラクターソングばかり歌うのは気が引ける。ヒトカラ(一人カラオケ)なら、何を何曲歌っても自由だ。ライブの前にセットリストを予習する、推しの曲を練習する、気になっていた曲を全部歌う。一人用の部屋がある店も多く、受付で「一人です」と言うだけで入れる。
家での一気見と作品の深掘り
外に出るだけがオタクのソロ活ではない。週末にアニメを1クール一気見する、好きな漫画を1巻から読み直す、設定資料集を眺める。一人暮らしの部屋なら、誰にも「まだ見てるの?」と言われない。外に出る活動と家での活動を交互に入れれば、推し活の予算も体力も無理なく回せる。
オタクのソロ活の1か月(モデル)
| 週 | ソロ活 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 1週目 | 原画展に一人で行き、帰りにコラボカフェ | 約5,000円 |
| 2週目 | 家でアニメを1クール一気見、ヒトカラで予習 | 約2,000円 |
| 3週目 | 都内のライブに一人参戦、グッズを選んで買う | 約2万円 |
| 4週目 | 日帰りで近場の聖地巡礼、地元の店で昼飯 | 約8,000円 |
合計で約3万5,000円。地方遠征のある月はこれに数万円が加わるので、普段の月に少しずつ積み立てておくといい。外・家・ライブ・旅を組み合わせれば、毎週末が推しの日になる。
推し活の予算は「枠」で管理しろ
推し活は楽しい。だからこそ、お金の使いすぎに注意が必要だ。おすすめは、月の推し活予算を決めて、チケット・遠征・グッズの3つの枠に分けて管理することだ。
- 積立と生活費を先に確保する推し活の予算は、老後の積立と生活費を引いた残りから決める。
- 月の推し活予算を決める手取りの10〜15%くらいを目安に、無理のない額を決める。
- 3つの枠に分けるチケット、遠征(交通・宿)、グッズ。遠征のある月に備えて、毎月少しずつ積み立てておく。
- 枠を超えたら翌月に回す欲しいグッズがあっても、枠を超えたら翌月まで待つ。待つ時間も楽しみのうちだ。
予算を決めておけば、罪悪感なく推し活に全力を出せる。そして独身なら、その予算を誰にも削られない。
オタクのソロ活の安全とトラブル対策
- チケットの転売サイトに注意:公式以外の転売チケットは、偽物や入場できないトラブルがある。公式のリセールを使え
- 混雑と熱中症:夏のイベントやグッズの列は、熱中症の危険がある。水分と塩分、帽子を忘れるな
- 終演後の帰り道:遠征先では、終演後の帰り方を先に決めておく。終電やホテルまでの道を確認しておけ
- 貴重品の管理:一人だと、荷物を見ていてくれる人がいない。貴重品は体から離さない
- SNSでの情報の出しすぎ:遠征先のホテルや帰宅時間をリアルタイムで投稿するのは避けろ
一人のオタクと、恋人や家族がいるオタク
一人のオタク
- ライブも遠征も、行きたいだけ行ける
- グッズを飾る棚を、部屋に好きなだけ作れる
- 推し活の予算を、誰にも削られない
- 好きなものを、好きなだけ好きでいられる
恋人や家族がいるオタク
- 遠征のたびに説明と許可が要る
- グッズは押し入れに隠すことになる
- 「そのお金があったら」と言われる
- 推しの話をすると、空気が冷える
もちろん、趣味を理解してくれる相手もいるだろう。だが、自分の好きなものに、誰の許可もなく全力を注げるのは、一人のオタクだけだ。推しは、お前に時間と金の報告を求めない。
一人で極めるということ
オタクのソロ活の本質は、一人で極めることだ。作品を深く読み込み、聖地を巡り、ライブに通い、グッズを選んで集める。誰かと感想を共有することも楽しいが、一人で味わう感動には、誰にも薄められない濃さがある。
そして、オタクの「好き」は、一生続くことが多い。子供のころ好きだった作品を、大人になって財力を持ってから極める。それは、人生後半の最高の楽しみにもなる。好きなものがある男は、何歳になっても退屈しない。
まとめ:オタクは、ソロ活の才能を全部持っている
ゲームをする人は42.9%、マンガを読む人は36.8%。オタクの趣味は、もう少数派ではない。そしてオタクは、好きなものがはっきりしていて、一人で深く掘る力があり、周りの目を気にしない。ソロ活の才能を、最初から全部持っている。
ライブもイベントも一人参戦でいい。聖地巡礼は一人旅と組み合わせ、マナーを守って地元にお金を落とす。推し活の予算はチケット・遠征・グッズの枠で管理すれば、罪悪感なく全力を注げる。
好きなものを、好きなだけ好きでいろ。末代で何が悪い。
よくある質問
オタクのソロ活には何がありますか?
推しのライブやイベントへの一人参戦、アニメや漫画の聖地巡礼、同人誌即売会、コラボカフェ、原画展や展示会、グッズ集め、一人カラオケでのアニソン、遠征を兼ねた一人旅などがある。どれも一人で行くと、自分のペースで好きなだけ楽しめる。
ライブに一人で行っても大丈夫ですか?
大丈夫だ。ライブやイベントは一人で参加する人がとても多い。チケットは1枚だけ取ればいいので、連番より取りやすいこともある。一人なら、誰にも気を遣わずに好きなように盛り上がれる。開演前と終演後の過ごし方を決めておくと、さらに楽しめる。
聖地巡礼を一人で楽しむコツは?
作品の場面写真やスクリーンショットを用意し、同じ構図で写真を撮ると楽しい。巡る場所を地図アプリに保存し、効率よく回る。地元の人の生活の場であることが多いので、私有地に入らない、迷惑な撮影をしない、地元の店で食事や買い物をするなどのマナーを守りたい。
推し活にお金を使いすぎないためにはどうすればいいですか?
月の推し活予算を決め、チケット・遠征・グッズの枠に分けて管理するといい。グッズは「全部集める」ではなく「本当に好きなものだけ」と決める。積立と生活費を先に確保し、残りの範囲で推し活をすれば、罪悪感なく長く楽しめる。
オタクのソロ活は恥ずかしいですか?
恥ずかしくない。社会生活基本調査では、ゲームをした人は42.9%、マンガを読む人は36.8%だった。オタクの趣味は、もう少数派のものではない。一人で好きなものに全力を注げるのは、ソロ活の中でも特に幸せな楽しみ方だ。
出典・参考資料
- 総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 生活時間及び生活行動に関する結果 結果の要約」