ゴールデンウィークが近づくと、テレビは渋滞予測と帰省ラッシュの話題で持ちきりになる。高速道路は数十キロの渋滞、新幹線は乗車率100%超え、観光地は人の波、宿の料金は普段の倍。連休は、日本中が同じ時期に同じ場所へ押し寄せる日だ。
家族連れは、子供の休みに合わせるしかないから、この混雑に飛び込むしかない。だが、一人の男は違う。休みの時期も、行き先も、自分で選べる。連休に勝つのは、混雑の逆を張れる一人の男だ。
この記事では、ゴールデンウィークやお盆などの連休を一人で勝つための計画術をまとめた。渋滞の車内で子供がぐずり、嫁の機嫌が悪くなっていく既婚男性の連休を、お前は都内の空いたカフェで、のんびり眺めていればいい。
この記事の結論
- 連休はどこも混んで高い。一人の男は、混雑の逆を張れる
- 連休は都内で過ごせ。地方から来た人が帰省して、都心は空く
- 旅は有給で平日にずらせ。有給の取得率は66.9%、取得日数は12.1日と過去最高だ
- 連休に旅に出るなら、初日と最終日の移動を避け、早めに予約しろ
- 日ごとに「外の日」と「家の日」を決めれば、連休をだらだら終わらせない
連休は、なぜこんなに混んで高いのか
日本の連休が混む理由は単純だ。みんなが同じ日に休むからだ。ゴールデンウィークは、4月29日の昭和の日、5月3日の憲法記念日、4日のみどりの日、5日のこどもの日が集まった時期で、多くの会社と学校が同じ日に休む。お盆や年末年始も同じだ。
同じ日に何千万人もが休めば、交通も宿も観光地も、需要が一気に集中する。宿や航空券は需要が高い時期に料金が上がり、連休中は普段の何割増しにもなる。人気の観光地では、駐車場に入るだけで何時間も待つ。連休に遊びに行くことは、一年で一番高く、一番混んだ時期に遊ぶことでもある。
しかも、高い金を払った割に、体験の質は下がる。人気の店は数時間待ち、展望台は人の頭しか見えず、温泉は芋洗いになる。移動の疲れで、旅先に着いたときにはもう疲れている。同じ金と時間を払うなら、空いた時期に行った方が、ずっと満足度は高い。一人の男が連休の混雑に飛び込む理由は、ほとんどない。
一人の男の基本戦略:「都内で過ごし、旅はずらす」
連休に勝つための基本戦略は、2つだけだ。
一人の男の連休戦略
- 連休中は、空いた都内で過ごす
- 旅は、連休を外して有給で平日に行く
- どうしても連休に旅をするなら、移動の日をずらす
- 予約は、誰よりも早く押さえる
家族連れの連休
- 子供の休みに合わせるしかない
- 一番混む日に、一番人気の場所へ行く
- 渋滞と行列で、移動だけで一日が終わる
- 宿も交通も、一番高い料金で払う
家族連れには、休みの時期を選ぶ自由がない。一人の男には、その自由がある。それを使わない手はない。
連休の都内は、実は穴場だ
連休中は、地方から東京に来ている人の多くが帰省し、都内に住む家族連れは遠くの観光地に出かける。その結果、都心の一部は普段より静かになる。
- オフィス街のカフェや飲食店:丸の内や大手町など、平日はビジネス客で混む街は、連休中は空いていることが多い。ただし、休業している店もあるので確認を
- 近所の銭湯やサウナ:観光客が来ない地元の銭湯は、連休もいつもと変わらない
- 映画館の朝の回:話題作でも、朝一番の回は空いていることが多い
- 大きな公園の朝:連休でも、朝の公園は静かだ。新緑の季節の散歩は最高だ
ただし、都内の有名な観光地や商業施設は、連休中は国内外からの観光客で混む。浅草、渋谷、お台場、ショッピングモールは避けて、地元の人が日常を過ごす場所を選べ。降りたことのない住宅街の駅で降りて、商店街の定食屋に入り、地元の銭湯に浸かる。観光地ではない東京の素顔は、連休中でもいつも通りに迎えてくれる。
旅は「ずらし戦略」で勝て
一人の男が旅で勝つ方法は、連休を外して、有給で平日に行くことだ。これを「ずらし戦略」と呼ぼう。
厚生労働省の「令和7年就労条件総合調査」では、年次有給休暇の取得率は66.9%、1人あたりの取得日数は12.1日で、どちらも昭和59年以降で最高になった。有給を取ることは、もう珍しいことではない。
年次有給休暇の取得率と取得日数
Fig. 0112日の有給があれば、年に3〜4回、平日の一人旅ができる。連休の前の週や後の週に有給を取り、週末とつなげて3〜4連休にする。それだけで、宿は空き、料金は下がり、観光地は静かになる。同じ旅が、連休より安く、ずっと快適になる。家族連れは子供の学校があるから、平日には旅に出られない。平日の旅は、一人の男の特権だ。職場には早めに相談し、繁忙期を避けて申請すれば、有給は取りやすくなる。
有給を使った「ずらし旅」の例
| 時期 | 有給の使い方 | 旅の例 |
|---|---|---|
| 5月中旬 | GWの翌週の金曜に有給を取り、3連休 | 新緑の温泉地で一人旅館 |
| 6月 | 祝日のない月に、月曜に有給を取る | 梅雨の合間の城めぐり |
| 9月上旬 | お盆を外し、夏休みを9月にずらす | 近場の海外に3泊4日 |
| 11月 | 連休を外した平日に2日 | 紅葉の山歩きと温泉 |
| 1月中旬 | 年末年始を外して、帰省を兼ねて | 実家に顔を出し、地元の温泉へ |
連休の時期にはあえて都内で過ごし、その分の有給を、空いた時期の旅に回す。これが、一人の男の休みの使い方だ。
同じ1泊2日の一人旅の費用(イメージ)
Fig. 02それでも連休に旅をするなら
仕事の都合で、どうしても連休にしか旅ができない人もいるだろう。その場合は、混雑のピークを少しでも外す工夫をしろ。
- 初日と最終日の移動を避ける帰省と行楽の移動は、連休の初日に下り、最終日に上りが集中する。中日に出発して中日に帰れば、混雑はかなり減る。
- 朝一番か夜に移動する新幹線も高速道路も、朝早くか夜遅くは比較的空いている。
- 有名な観光地の隣を選ぶ人気の温泉地や観光地の隣の街は、同じ景色や湯を、ずっと少ない人数で楽しめることがある。
- 早めに予約する連休の宿と交通は、日程が決まった瞬間に押さえろ。
- 観光地には朝に行く人気の場所は、開門直後の朝が一番空いている。昼からは宿でのんびりすればいい。
都内で過ごす連休の日ごとのプラン
連休を都内で過ごすなら、日ごとに「外の日」と「家の日」を決めておけ。何も決めないと、気づけば寝て終わる。
| 日 | 種類 | やること |
|---|---|---|
| 1日目 | 家の日 | 部屋の片付けと衣替え、夕方に近所の銭湯 |
| 2日目 | 外の日 | 朝の公園を散歩、美術館、空いたオフィス街のカフェ |
| 3日目 | 家の日 | ドラマの一気見、自炊で凝った料理に挑戦 |
| 4日目 | 外の日 | 朝一番の映画、サウナ、夜は行きつけの店 |
| 5日目 | 助走の日 | 散歩と読書、次の「ずらし旅」の計画を立てて早めに寝る |
最終日を「次の旅の計画を立てる日」にするのがポイントだ。連休の終わりを寂しく感じる代わりに、次の楽しみが始まる。待つ楽しみが、連休明けの仕事を支えてくれる。
連休に都内のホテルステイという手
連休に遠くへ行かず、都内のホテルに一人で泊まるのもいい。移動の混雑がなく、近場なのに非日常を味わえる。
ただし、連休中は都内のホテルも観光客で混み、料金が上がることがある。狙い目は、連休の中日の平日や、連休明けの週末だ。チェックインしたら、ホテルのジムやプール、大浴場を使い、夜はバーで一杯。翌朝はゆっくり朝食を食べて、昼にチェックアウトする。旅の移動の疲れがない分、休息としての質は旅より高いこともある。
お盆とシルバーウィークも、考え方は同じ
連休は、ゴールデンウィークだけではない。お盆や、9月の敬老の日と秋分の日が近い年のシルバーウィークも、考え方は同じだ。
- お盆:帰省ラッシュの時期。都内は静かになる。夏休みは、お盆を外して9月にずらすのが一人の男の定石だ
- シルバーウィーク:秋の行楽シーズンと重なる。紅葉の名所は混むので、都内の美術館や映画、近場の散歩を楽しむ
- 3連休:祝日の3連休は、近場の旅に向いているが、人気の行き先は混む。月曜の祝日の翌日の火曜に有給を取って4連休にし、後半に動くと空いている
1年の国民の祝日は16日ある。祝日のたびに混雑に飛び込むのではなく、祝日は都内、旅は平日と決めておけば、一年中、空いた場所で遊べる。
ずらし旅の行き先の選び方
リクルートの「じゃらん観光国内宿泊旅行調査2025」では、2024年度に観光目的の国内宿泊旅行をした人の割合は49.3%だった。半分の人は、1年に一度も泊まりがけの観光旅行をしていない。そして旅をする人も、多くは連休に集中する。だからこそ、平日にずらした一人旅は、驚くほど快適だ。
ずらし旅の行き先は、次の基準で選ぶといい。
- 季節の一番いい時期の少し前か後:新緑、紅葉、雪景色。ピークの週末を外せば、景色はほとんど変わらず、人は半分になる
- 平日の方が楽しめる場所:温泉旅館、美術館の多い街、城下町。平日の静けさが、そのまま魅力になる
- 一人泊を受け入れる宿が多い場所:温泉地や地方都市のビジネスホテルは、平日の一人客を歓迎していることが多い
- 移動時間が片道3時間以内:3〜4連休なら、移動に半日以上かけない方が、現地でゆっくりできる
連休中の体調と安全に気をつけろ
連休は、生活のリズムが崩れやすい。夜更かしと朝寝坊を繰り返すと、連休明けに体がついてこない。起きる時間だけは、普段から大きくずらさないようにしておけ。
そして、連休中は病院やクリニックが休みのことが多い。持病の薬は連休の前に多めにもらっておき、旅先や連休中に体調を崩したときのために、休日に開いている医療機関の調べ方を知っておくといい。山や海に行くなら、行き先と帰る予定を誰かに伝えておけ。一人の連休は、自分で自分の体を管理するのが前提だ。
連休明けを楽にする終わり方
連休の終わりが憂うつなのは、楽しい時間から急に日常に戻るからだ。終わり方を工夫すれば、連休明けはずっと楽になる。
- 最終日は予定を軽くする:最終日に遠出や夜遅くまでの予定を入れない。部屋を整え、早めに寝る
- 次の楽しみを決めておく:次のずらし旅の宿を、最終日に予約してしまう
- 連休明けの夜に小さなご褒美を:仕事帰りにサウナか行きつけの店。連休明けの一日目を乗り切る楽しみを用意しておく
連休の予約のコツ
- 日程が決まったら即予約:連休の宿、新幹線の指定席、人気店は、早い者勝ちだ
- キャンセル無料のプランを選ぶ:早めに押さえて、予定が変わったら無料でキャンセルできるプランが安心だ
- 一人泊のプランで検索する:予約サイトで「1名」と入れて検索すれば、一人で泊まれる宿だけが出てくる
- 直前の空きも狙う:連休直前にキャンセルが出ることもある。行けたら行く、くらいの気持ちで直前の空きを探すのも一人ならではの身軽さだ
連休に家で過ごすのも、立派な勝ちだ
最後に。連休にどこにも行かず、家でゆっくり過ごすのも、立派な選択だ。混雑に飛び込んで疲れ果てるより、家で寝て、読んで、観て、作って過ごす方が、ずっと休まることもある。
大事なのは、「どこにも行かなかった」ではなく「家で過ごすことを選んだ」と思えることだ。積んでいた本を読み、ゲームを一本クリアし、部屋を整える。そして毎日一度は外を歩き、日の光を浴びる。それだけで、連休は十分に充実する。混雑のニュースを横目に、自分の部屋でコーヒーを淹れる。それも、一人の男の連休の勝ち方だ。
まとめ:連休は、混雑の逆を張れる男が勝つ
連休は、みんなが同じ日に休むから、どこも混んで高い。家族連れには時期を選ぶ自由がないが、一人の男にはある。連休は空いた都内で過ごし、旅は有給で平日にずらせ。有給の取得率は66.9%、取得日数は12.1日で過去最高だ。年に3〜4回の平日の一人旅は、もう特別なことではない。
どうしても連休に旅をするなら、初日と最終日の移動を避け、早めに予約する。都内で過ごす連休は、日ごとに外の日と家の日を決め、最終日は次の旅の計画を立てる日にしろ。
混雑の逆を張れるのは、一人の男だけだ。末代で何が悪い。
よくある質問
ゴールデンウィークを一人で過ごすのにおすすめは?
連休中は旅行先や観光地が混んで高いので、都内で過ごすのがおすすめだ。地方から来た人が帰省して都心は空き、普段は混む店や公園にも入りやすくなる。美術館、映画、サウナ、都内のホテルステイ、ゲームや一気見などを組み合わせるといい。旅に出るなら、連休を外して有給で平日に行くと安く空いている。
連休に一人旅をするなら、どうすれば混雑を避けられますか?
連休の初日と最終日の移動を避け、中日に出発して中日に帰るか、連休の前後に有給をつなげて混雑の時期をずらすといい。行き先も、有名な観光地より、少し外れた街や温泉地を選ぶと混雑が少ない。宿と交通は、できるだけ早く予約したい。
有給休暇はどう使えばいいですか?
連休にくっつけて休みを長くするより、連休を外した平日に使う方が、旅の費用も混雑も抑えられる。厚生労働省の調査では、年次有給休暇の取得日数は1人平均12.1日だった。年に数回、平日の有給を使った一人旅を入れると、休みの質が大きく上がる。
連休中に家にこもってしまうのは良くないですか?
家で過ごすのも立派なソロ活だ。ただ、何も決めずに過ごすと、気づけば連休が終わっていることが多い。日ごとに「外に出る日」と「家で過ごす日」を決め、毎日一度は外を歩くといい。
連休の予約はいつすればいいですか?
宿や新幹線、人気の店は、できるだけ早く予約するのが基本だ。連休の日程が決まったら、すぐに押さえておきたい。ホテルや旅館は直前に空きが出ることもあるが、確実に泊まりたいなら早めの予約が安心だ。
出典・参考資料
- 厚生労働省「令和7年就労条件総合調査 結果の概況」(2025年12月19日)
- 国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)
- リクルート じゃらんリサーチセンター「じゃらん観光国内宿泊旅行調査2025」