ソロ活 入門と極意 / SOLO-KATSU

ソロ活が寂しい・虚しいと感じたら。孤独感を消す5つの処方箋

23.4%相談相手がいない人のうち、孤独感がしばしば・常にある割合
2.5%相談相手がいる人の場合。約9倍の差
5つ孤独感を消す処方箋

一人で焼肉を食って、一人で映画を観て、一人で帰る電車の中。ふと、「俺、何やってるんだろう」と思う瞬間がある。楽しかったはずなのに、なぜか胸の奥がスースーする。ソロ活をしていれば、誰でも一度はこの感覚を味わう。

この記事では、その寂しさと虚しさから目をそらさない。国の孤独調査のデータを正面から見て、孤独感が本当はどこから来るのかを確かめる。結論を先に言えば、孤独感を一番大きく左右しているのは、結婚しているかどうかではない。話せる相手がいるか、金に困っていないか、体が元気かだ。

だから、寂しさを感じたからといって、ソロ活をやめる必要も、慌てて婚活を始める必要もない。5つの処方箋で、一人のまま孤独感を消していけばいい。寂しさを埋めるためだけに結婚した男が、家の中で一番孤独になる例は珍しくない。

この記事の結論

  1. 寂しさは異常ではない。つながりが足りないことを知らせる体の信号だ
  2. 国の調査では、孤独感がしばしば・常にある人は未婚者で9.0%、配偶者がいる人で2.4%
  3. だが相談相手がいない人は23.4%、いる人は2.5%。差を生む一番の要因は「話せる相手」だ
  4. 暮らし向きや健康による差も大きい。金と体の不安は孤独感を強める
  5. 処方箋は、選んだ一人にする、話せる相手を1人持つ、ゆるいつながり、金と体の土台、目的と記録の5つ

寂しさは、異常ではなく「体の信号」だ

まず知っておいてほしいのは、寂しさを感じるのは、まったく普通のことだということだ。シカゴ大学の心理学者Cacioppoは、孤独感を空腹やのどの渇きと同じような信号だと考えた。お腹がすけば食べ物を探すように、寂しさを感じれば人とのつながりを探す。人間が群れで生き延びてきた歴史の中で、身についた仕組みだ。

空腹を感じたら、食事をすればいい。一生何も食べないと誓う必要も、毎食フルコースを食べる必要もない。寂しさも同じだ。感じたら、つながりを少し足せばいい。そのつながりは、結婚である必要はない。

国の孤独調査で、孤独感の正体を確かめる

内閣府は、毎年「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査」を行っている。令和7年の調査は、全国の16歳以上2万人を対象に行われ、1万1,873人が回答した。「あなたはどの程度、孤独であると感じることがありますか」という質問に、「しばしばある・常にある」と答えた人は全体で4.5%、「時々ある」が13.7%、「たまにある」が19.5%だった。

男女別では、「しばしばある・常にある」は男性5.3%、女性3.7%。男性の年代別では、50代が7.6%で最も高く、20代6.9%、30代と40代が6.2%と続く。

孤独感が「しばしばある・常にある」男性の割合(年代別)

Fig. 01
出典:内閣府孤独・孤立対策推進室「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和7年)調査結果のポイント」図4

結婚の有無による差は、正直に見ておく

同じ調査では、配偶者の有無別の結果も出ている。ここは正直に見ておこう。孤独感が「しばしばある・常にある」人は、未婚者で9.0%、配偶者がいる人で2.4%。死別した人は3.9%、離別した人は9.1%だった。

確かに、未婚者の方が孤独感の強い人の割合は高い。だが、見方を変えれば、未婚者の9割以上は、孤独感が「しばしば・常に」ある状態ではない。そして、離婚した人は未婚者と同じくらい孤独感が強い。結婚しても、離婚すれば元に戻るどころか、財産と家と子供との時間を失った状態で一人に戻る。結婚は、孤独の確実な解決策ではない。

そして、この調査で配偶者の有無よりもはるかに大きな差が出ている項目がある。

一番大きな差は「話せる相手」がいるかどうか

令和7年の調査で、孤独感が「しばしばある・常にある」人の割合を属性ごとに比べると、最も大きな差が出ているのは、相談相手や気軽に話せる相手の有無だ。

孤独感が「しばしばある・常にある」人の割合(属性別)

Fig. 02
出典:内閣府「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和7年)調査結果のポイント」参考資料。配偶者は「未婚」と「有配偶」を比較

気軽に話せる相手がいない人は25.0%、いる人は2.5%。10倍の差だ。相談相手でも、23.4%と2.5%で約9倍。配偶者の有無の差(9.0%と2.4%)よりも、ずっと大きい。

つまり、孤独感を消すのに必要なのは、配偶者ではなく「話せる相手」だ。友人でも、兄弟でも、行きつけの店の店主でも、趣味仲間でもいい。気軽に話せる相手が一人いるだけで、孤独感の強い人の割合は10分の1になる。

金と体の不安も、孤独感を強める

話せる相手のほかにも、大きな差が出ている項目がある。経済的な暮らし向きと心身の健康だ。

孤独感が「しばしばある・常にある」人の割合(暮らし向き・健康状態別)

Fig. 03
出典:内閣府「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和7年)調査結果のポイント」参考資料

暮らし向きが「大変苦しい」人は14.7%、健康状態が「よくない」人は32.9%。金に困り、体を壊すと、孤独感は一気に強くなる。逆に言えば、金と体の土台がしっかりしていれば、一人でも孤独感はかなり抑えられる。

ここに、独身男の勝ち筋がある。独身は、自分の稼いだ金を全部自分のために使える。健康に投資する時間も金もある。話せる相手を1人持ち、金と体を整えた独身男は、孤独感の強い人になる要因の大半を潰せる。

処方箋1:「強いられた一人」を「選んだ一人」に変える

同じ一人の時間でも、自分で選んだ一人と強いられた一人では、心への効果がまったく違う。ロチェスター大学のNguyenらの研究(2018年)では、自分から望んで一人になった場合に、一人の時間がもたらす落ち着きの効果が大きかった。

ソロ活が寂しく感じるときは、「誰も誘えなかったから一人で来た」と思っていないか確認してほしい。そう思っていると、同じ焼肉も寂しい焼肉になる。「この店のタン塩を、自分のペースで食いたいから一人で来た」と思えば、同じ焼肉が最高の焼肉になる。一人の時間の意味を、自分で決め直すこと。これが最初の処方箋だ。

処方箋2:気軽に話せる相手を「1人」持つ

データが示す通り、孤独感を最も大きく減らすのは、気軽に話せる相手だ。多くは要らない。1人でいい。

  • 昔からの友人:月に1回、飯に行く。LINEで近況を送り合うだけでもいい
  • 兄弟や親:たまに電話する。用がなくてもいい
  • 趣味の仲間:同じ趣味の話ができる相手は、話題に困らない
  • 行きつけの店の店主:「いつもの」で通じる関係は、立派な話し相手だ

恋人や配偶者である必要はまったくない。恋愛は、話し相手を手に入れる方法としては、あまりに高コストでリスクが大きい。デート代、時間、別れるときの消耗。気軽に話せる友人なら、どれもかからない。

処方箋3:「ゆるいつながり」の場所を持つ

深い人間関係でなくても、顔見知りがいる場所は孤独感を和らげる。名前も知らないが、会えば会釈する。たまに天気の話をする。そんなゆるいつながりだ。

ソロ活のまま作れるゆるいつながり
場所つながり方深さ
行きつけの飲食店3回通えば顔を覚えられる。カウンターで店主と話す浅い
サウナ・銭湯同じ時間帯の常連と会釈する浅い
ジム同じ曜日の常連、トレーナーと話す浅い〜中
趣味のイベント・教室同じ趣味の人と、趣味の話だけをする中
オンラインのコミュニティ趣味の掲示板やゲーム仲間と話す浅い〜中

ポイントは、自分のペースで距離を調整できることだ。気が向いたときに顔を出し、話したいときに話す。面倒になったら行かなければいい。家族や恋人とは違って、ゆるいつながりは、ソロ活の自由を一切奪わない。

処方箋4:金と体の土台を固める

調査が示す通り、金の不安と体の不調は、孤独感を強くする。ソロ活の寂しさが、実は将来への不安から来ていることもある。「このまま一人で年を取ったら、金は足りるのか」「病気になったら誰が助けてくれるのか」。こういう不安が、楽しいはずのソロ活に影を落とす。

処方箋は、不安を具体的な準備に変えることだ。

  • 金:毎月の積立投資を自動で設定する。老後に必要な額を一度計算しておく
  • 体:健康診断を毎年受ける。週に2〜3回は体を動かす。睡眠を削らない
  • もしものとき:緊急連絡先を決めておく。入院したときの手続きを調べておく

準備ができていれば、不安は小さくなる。不安が小さくなれば、ソロ活は純粋に楽しいものに戻る。

処方箋5:虚しさには「目的」と「記録」

寂しさとは少し違う、虚しさもある。楽しかったはずなのに、「だから何なんだ」と思ってしまう感覚だ。虚しさは、一つひとつのソロ活が、何にもつながっていないと感じるときに起きやすい。

処方箋は、目的と記録だ。

  • テーマを決める:「都内の銭湯を100軒」「全国の城を制覇」「日本の名建築を巡る」。テーマがあれば、一回一回のソロ活が、大きな目標の一部になる
  • 記録を残す:行った場所、食べたもの、感じたこと。写真と一言のメモでいい。記録がたまると、それは自分だけの人生の地図になる
  • 発信してみる:ブログやSNSに書けば、同じ趣味の人から反応が来ることもある。それが、ゆるいつながりにもなる

100軒目の銭湯に入ったとき、虚しさを感じる男はいない。積み重ねは、虚しさの一番の特効薬だ。

寂しさを、結婚で埋めようとするな

寂しさを感じたとき、一番やってはいけないのは、寂しさを埋めるためだけに恋愛や結婚に飛び込むことだ。

5つの処方箋で埋める

  • 話せる友人を1人持つ。コストはほぼゼロ
  • ゆるいつながりで、距離は自分で決められる
  • 金と体の準備は、全部自分に返ってくる
  • うまくいかなければ、やり直せる

結婚で埋める

  • 生涯で数千万円単位のコストがかかる
  • 一緒にいる時間と距離を、自分では決められない
  • 離婚すれば財産の半分と、子供との時間を失う
  • 離別した人の孤独感は、未婚者と同じくらい高い

寂しさは、少しのつながりで十分に埋まる。そのために人生の自由と金を全部差し出すのは、空腹を満たすために一生分の食費を前払いするようなものだ。

寂しさが強く、つらいときは

ここまでの処方箋は、ふだんのソロ活で感じる寂しさや虚しさへの対処法だ。もし、寂しさや気分の落ち込みが何週間も続き、眠れない、食欲がない、何をしても楽しくないといった状態があるなら、一人で抱え込まないでほしい。

厚生労働省のウェブサイト「まもろうよ こころ」には、電話やSNSで相談できる窓口がまとめられている。かかりつけ医や心療内科に相談するのもいい。助けを求めることは、弱さではない。自分の人生を自分で守るための、立派な準備の一つだ。

寂しさは消えなくていい。付き合い方を覚えればいい

最後に。寂しさを完全に消す必要はない。既婚者だって、家族がいても寂しさを感じる。調査でも、配偶者がいる人の2.4%は孤独感がしばしば・常にあると答えている。寂しさは、誰にでも訪れるものだ。

大事なのは、寂しさを感じたときに慌てないことだ。「腹が減ったな」と同じように、「少し人と話したいな」と気づき、友人に連絡するか、行きつけの店に顔を出す。それだけでいい。寂しさとの付き合い方を知っている男は、一人で生きることを怖がらない。

まとめ:孤独を消すのは、配偶者ではなく「話せる相手」だ

ソロ活で寂しさや虚しさを感じるのは、普通のことだ。寂しさは、つながりが足りないことを知らせる体の信号にすぎない。

国の調査では、孤独感がしばしば・常にある人は未婚者で9.0%、配偶者がいる人で2.4%だった。だが、気軽に話せる相手がいない人は25.0%、いる人は2.5%と、10倍の差がある。暮らし向きや健康による差も大きい。孤独感を一番大きく左右するのは、結婚ではなく、話せる相手と、金と体の土台だ。

選んだ一人にする、話せる相手を1人持つ、ゆるいつながりの場所を持つ、金と体を固める、目的と記録を持つ。この5つで、一人のまま孤独感は消していける。末代で何が悪い。

よくある質問

ソロ活が寂しいと感じるのはおかしいですか?

おかしくない。寂しさは、空腹と同じように、人とのつながりが足りないことを知らせる体の信号だと考えられている。寂しさを感じたら、ソロ活をやめるのではなく、話せる相手やゆるいつながりを少し足せばいい。

独身だと孤独を感じやすいのですか?

内閣府の令和7年の調査では、孤独感が「しばしばある・常にある」人の割合は未婚者で9.0%、配偶者がいる人で2.4%だった。ただし、相談相手がいない人では23.4%、暮らし向きが大変苦しい人では14.7%と、さらに大きな差がある。孤独感を大きく左右するのは、結婚よりも話せる相手、お金、健康だ。

一人で出かけても虚しいときはどうすればいいですか?

目的のないまま出かけていないか確認するといい。虚しさは、何のために行くのかがはっきりしないときに起きやすい。目的を一つに決めて出かけ、終わったら一言記録を残す。テーマを決めて集める、極めるソロ活にすると、一回一回に意味が生まれる。

ソロ活をしながら孤独感を減らす方法はありますか?

ゆるいつながりを作るのが効果的だ。行きつけの店、サウナや銭湯の常連、趣味のイベントやオンラインのコミュニティなど、深く関わらなくても顔見知りがいる場所を持つ。月に1回でも、気軽に話せる相手と会う予定を入れておくといい。

寂しさが強く、つらいときはどうすればいいですか?

寂しさや気分の落ち込みが長く続き、眠れない、食欲がないなどの状態があるなら、一人で抱え込まずに相談してほしい。厚生労働省の「まもろうよ こころ」には、電話やSNSで相談できる窓口がまとめられている。かかりつけ医や心療内科に相談するのもいい。

出典・参考資料

  1. 内閣府孤独・孤立対策推進室「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和7年)調査結果のポイント」(2026年4月14日公表)
  2. Cacioppo, J. T., & Patrick, W. (2008). Loneliness: Human Nature and the Need for Social Connection. W. W. Norton & Company.
  3. Nguyen, T. T., Ryan, R. M., & Deci, E. L. (2018). Solitude as an approach to affective self-regulation. Personality and Social Psychology Bulletin, 44(1), 92–106.
  4. 厚生労働省「まもろうよ こころ」