東京の夜空に、オレンジ色に光る鉄塔が立っている。高さ333m、1958年に生まれた東京タワーだ。スカイツリーより低いが、そのぶん街が近い。展望台の窓から見下ろすと、ビルの屋上も、首都高の車の流れも、一つずつ見分けられる。
東京タワーと聞くと、デートや家族旅行の場所だと思う男が多い。だが、展望台の窓際で夜景を眺める時間は、連れがいない方が深くなる。カップルは写真を撮り合って、夜景をほとんど見ていない。家族連れは、子供が騒ぎだしたら帰る。夜景を見に来て、子供のトイレを探して終わる父親を横目に、一人の男は好きなだけ窓の外を眺めていられる。
この記事では、東京タワーでのソロ活を、展望台の選び方、約600段の外階段、夜景の時間、周辺の寺と飯屋まで、男一人の目線でまとめた。料金や営業時間は変わることがあるので、行く前に必ず公式サイトで確認してほしい。
この記事の結論
- 東京タワーは高さ333m。街が近く見える、一人にちょうどいい展望台
- メインデッキ(150m)は大人1,500円。初めてならここで十分
- 土日祝は約600段の外階段を上れる。上った人には認定証
- 夜景は日没の30分前に上がり、空の色が変わるのを見る
- 足元の増上寺、徒歩圏の麻布十番で、一人の飯と一杯まで完結する
なぜ東京タワーは、一人で行くのがいいのか
東京には、ほかにも展望台がたくさんある。スカイツリー、六本木ヒルズの東京シティビュー、渋谷のSHIBUYA SKY、無料の東京都庁の展望室。その中で東京タワーをすすめる理由は、街との距離がちょうどいいからだ。
スカイツリーの展望台は、高すぎて街が模型のように見える。東京タワーのメインデッキは150m。ビルの窓の灯りや、道路を走る車のライトが、一つ一つ見える高さだ。東京という街の中に自分が浮かんでいる感覚がある。一人で眺めるには、この距離感がいい。
そしてもう一つの理由は、東京タワーそのものを見る楽しみがあることだ。展望台から外を見るだけでなく、足元の増上寺や芝公園から見上げる東京タワー、麻布十番の路地の先に見える東京タワー。タワーの周りを歩くこと自体が、一つのソロ活になる。
東京タワーの展望台の高さ
東京タワーには、2つの展望台がある。高さ150mのメインデッキと、高さ250mのトップデッキだ。参考に、スカイツリーの展望台と並べてみる。
東京タワーとスカイツリーの展望台の高さ
Fig. 01数字で見ると、東京タワーのトップデッキ(250m)は、スカイツリーの天望デッキ(350m)より100m低い。だが、低いことは弱点ではない。150mのメインデッキからは、六本木や汐留の高層ビルを横から眺められる。スカイツリーからでは見下ろすだけのビル群が、東京タワーでは目の前に並ぶ。
料金と、チケットの選び方
公式サイトによると、大人の料金は次のとおりだ(料金は変わることがある)。
| チケット | 行ける展望台 | 料金 | 営業時間(最終入場) |
|---|---|---|---|
| メインデッキ | 150m | 1,500円 | 9:00〜23:00(22:30) |
| トップデッキツアー(WEB) | 150m+250m | 3,300円 | 9:00〜22:45(22:15) |
| トップデッキツアー(窓口) | 150m+250m | 3,500円 | 9:00〜22:45(22:15) |
初めてなら、メインデッキで十分だ。150mの高さから、東京の街が一番よく見える。2回目以降や、誕生日など特別な日には、トップデッキツアーにするといい。トップデッキは時間指定の予約制で、WEBで買う方が200円安い。混雑するとメインデッキの最終入場が早まることもあるので、夜に行くなら早めに着いておけ。
時間指定のトップデッキツアーは、人気の時間帯から埋まっていく。だが、一人分なら空きが見つかることがある。2人分、4人分の枠をそろえる必要がない一人の男は、直前でも予約を取りやすい。夕暮れの時間帯が取れたら、それは一人で来たご褒美だ。
約600段の外階段を、自分の足で上れ
東京タワーのソロ活で、いちばんすすめたいのが外階段だ。公式サイトによると、上りの外階段は土日祝の9:00〜16:00に開いていて、約600段を上ってメインデッキ(150m)まで行ける。下りの外階段は毎日9:00〜20:00に使える。どちらも、通常の展望料金が必要だ。
外階段は、鉄骨の間を風に吹かれながら上る。上るにつれて、周りのビルの屋上が目線の高さになり、やがて見下ろす高さになる。エレベーターで一気に上がるのとは、まるで違う体験だ。そして、上りの外階段を上った人には、全員に認定証がもらえる(下りではもらえない)。
- 所要時間:ゆっくり上って15〜20分ほど。途中で立ち止まって景色を見てもいい
- 服装:歩きやすい靴で。風が強い日は上着があるといい
- 天気:雨や強風の日は、閉まることがある
- 一人の強み:自分のペースで上れる。連れに合わせて急いだり、待ったりしなくていい
カップルで外階段を上ると、だいたいどちらかが途中で疲れて、会話が減る。一人なら、息が上がったら止まって、景色を眺めて、また上ればいい。約600段を自分の足だけで上りきった達成感は、エレベーターでは手に入らない。
時間帯で選ぶ:昼、夕暮れ、夜
| 時間帯 | 見えるもの | 向いている人 |
|---|---|---|
| 午前(開館直後) | 空いた展望台。晴れて空気が澄んだ日は遠くの山まで | 混雑が嫌いな人、外階段に上りたい人 |
| 昼 | 東京湾、レインボーブリッジ、皇居の緑 | 街の地形をじっくり見たい人 |
| 夕暮れ | 夕日、空の色の変化、灯りがつき始める街 | いちばんおすすめ。日没の30分前に上がる |
| 夜 | 夜景、首都高の光の流れ、ライトアップされた周りのビル | 仕事帰りや、夜の一人時間を楽しみたい人 |
おすすめは、日没の30分前に上がることだ。昼の街が見え、夕日が沈み、空がオレンジから紫、紺へと変わり、街の灯りが一つずつ増えていく。昼と夜の両方を、一回の料金で見られる。窓際に陣取ったら、1時間でも眺めていられる。一人なら、誰にも「そろそろ行こう」と言われない。
展望台から探したい見どころ
展望台に上がったら、ただ漠然と眺めるのではなく、見どころを探しながら一周すると楽しさが増す。
- 足元のガラスの床:メインデッキには、床がガラスになっていて真下をのぞける場所がある。150m下の地面が見える
- 増上寺:真下に広がる寺の屋根。昼に寄った寺を、上から見下ろす
- 東京湾とレインボーブリッジ:南東の方角。夜は橋のライトアップが見える
- 六本木・麻布の高層ビル群:西の方角。目の前に並ぶビルの窓の灯りが近い
- スカイツリー:北東の方角。東京のもう一つの塔を、遠くから眺める
- 富士山:西の方角。空気が澄んだ冬の晴れた日に見えることがある
一周したら、一番気に入った方角の窓際に戻って、そこで時間を使う。それが一人の展望台の楽しみ方だ。
外から見上げる東京タワー
東京タワーは、上るだけでなく、見上げる場所でもある。夜になると、オレンジ色の光でタワーが照らされ、日によっては違う色のライトアップもある。
- 増上寺の境内:寺の本堂の背後にそびえる東京タワー。古い寺と鉄塔の組み合わせは、ここでしか見られない
- 芝公園:タワーのすぐ近くの公園から、真下から見上げる
- 麻布十番の路地:商店街の先に、ひょっこり東京タワーが見える場所がある
- 東京プリンスホテルの周辺:タワーの足元に近いホテルの周りからの眺め
展望台に上らずに、夜のタワーの周りを一人で歩くだけでも、十分なソロ活になる。こちらはタダだ。
足元の増上寺で、静かな時間を
東京タワーの足元には、増上寺がある。徳川家の菩提寺として知られる古刹で、大きな三解脱門をくぐると、広い境内と本堂が待っている。本堂の背後に東京タワーがそびえる眺めは、東京らしさを凝縮した景色の一つだ。
東京タワーに上る前に、増上寺の境内を一人で歩くのがおすすめだ。観光客が多い時間でも、境内は広く、静かに過ごせる場所がある。寺を歩いて心を落ち着けてから、展望台で街を見下ろす。上ったあとで、展望台から増上寺の屋根を探すのも楽しい。
東京タワー周辺で、一人で食べる
東京タワーの周りには、一人で入れる飯屋が多い。タワーを下りたら、腹を満たしに行け。
| エリア | 距離の目安 | 一人で食べるなら |
|---|---|---|
| 麻布十番 | 徒歩10〜15分 | 老舗のそば屋、焼き鳥屋、たい焼き。商店街を食べ歩きしてもいい |
| 浜松町・大門 | 徒歩10分ほど | 会社員が一人で入る定食屋、ラーメン店、立ち飲み |
| 神谷町・虎ノ門 | 徒歩10分ほど | オフィス街の店。平日の昼のランチが充実 |
| ホテルのレストラン・ラウンジ | タワーの近く | 東京タワーを眺めながらの食事や一杯。予算は高め |
おすすめは、麻布十番だ。古い商店街には、一人で入れるそば屋や焼き鳥屋がある。明治から続くたい焼きの老舗もあり、焼きたてを一つ買って食べ歩くのもいい。夜は、カウンターの焼き鳥屋で一杯やって帰る。店の営業時間や定休日は、事前に確認しておけ。
東京タワーのソロ活モデルプラン
- 14:00 増上寺三解脱門をくぐり、本堂の背後にそびえる東京タワーを見上げる。境内を一人で歩く。
- 15:00 外階段でメインデッキへ(土日祝)約600段を自分の足で上る。上りきったら認定証をもらう。
- 16:00 展望台で日没を待つ窓際で、昼の街から夕暮れ、夜景へ変わるのを眺める。足元のガラス床から真下ものぞく。
- 18:00 麻布十番へ歩く商店街を抜けて、たい焼きを一つ買う。
- 19:00 カウンターで夕飯と一杯そば屋か焼き鳥屋のカウンターで、一人で一杯やる。
- 20:30 夜の東京タワーを見上げて帰るライトアップされたタワーを、路地の先から眺めて一日を締める。
このプランの予算は、展望料金1,500円、たい焼き、夕飯と一杯を入れても、5,000〜6,000円ほどだ。東京を代表する景色を、一日たっぷり一人で楽しめる。
東京タワーとスカイツリー、一人ならどっち?
| 比べること | 東京タワー | スカイツリー |
|---|---|---|
| 展望台の高さ | 150m/250m | 350m/450m |
| 街の見え方 | 近い。ビルや車が一つずつ見える | 遠い。街全体を地図のように見下ろす |
| 自分の足で上る | 外階段(約600段)がある | なし |
| 周りの街 | 増上寺、芝公園、麻布十番。大人の街 | 押上、浅草が近い。下町の街 |
| 向いている人 | 街を近くで眺めたい、歩くのが好き | とにかく高い場所に行きたい |
どちらもいいが、一人で何度も通うなら東京タワーをすすめる。街が近く、外階段があり、周りの街を歩く楽しみもある。スカイツリーは一度行けば満足する人が多いが、東京タワーは季節や時間を変えて通いたくなる。
誕生日や記念日に、一人で上る
東京タワーは、自分のための特別な日にも向いている。誕生日、昇進した日、大きな仕事を終えた日。トップデッキツアーで250mまで上り、夜景を前に一人で自分を祝う。
誰かに祝ってもらう誕生日は、相手の都合に合わせて、予約の取りやすい日にずれる。一人で祝う誕生日は、当日に、自分の好きな場所でできる。展望台で夜景を眺めて、帰りにホテルのバーで一杯。それで十分に特別な一日になる。
東京タワーで一人を楽しむ心得
- 公式サイトで確認する:料金、営業時間、外階段の運営は変わることがある。強風や悪天候で閉まる場所もある
- 平日か開館直後を狙う:土日の夕方は混む。窓際をゆっくり使うなら、平日がいい
- 窓際で長居する:一周したら、気に入った方角の窓際に戻る。急ぐ理由はない
- 写真は最初に撮る:撮り終えたら、スマホをしまって自分の目で眺めろ
- 周りの街まで含めて楽しむ:増上寺、芝公園、麻布十番。タワーだけで帰るのはもったいない
一人の東京タワーと、家族の東京タワー
一人の東京タワー
- 約600段の外階段を、自分のペースで上る
- 日没前から夜景まで、窓際で1時間眺める
- 麻布十番のカウンターで、一人で一杯
- 帰りに、ライトアップを見上げて締める
家族の東京タワー
- 子供が外階段の途中で「疲れた」と座り込む
- 夜景の前に、子供のトイレとお土産
- 夕飯は、子供が食べられるファミレス
- ライトアップの前に、子供の就寝時間で帰る
もちろん、子供と一緒に見る東京タワーにも、その人なりの思い出はあるのだろう。だが、夜景をただ黙って、好きなだけ眺める時間は、一人で来た男にしか手に入らない。
お前が東京タワーに最後に行ったのはいつだ。子供にせがまれて、混んだ土曜の昼に行って、展望台で子供を抱っこして、30分で帰ったはずだ。俺は日没前から窓際に立って、街の灯りが一つずつ増えていくのを1時間見ていた。どっちが東京タワーを見たのか、考えるまでもない。
まとめ:東京タワーは、一人で上る塔だ
東京タワーは高さ333m。展望台は150mのメインデッキと250mのトップデッキで、街が近く見える、一人にちょうどいい高さだ。メインデッキは大人1,500円、トップデッキツアーはWEBで3,300円。土日祝は約600段の外階段を上れて、上った人には認定証がもらえる。
夜景は日没の30分前に上がり、空の色が変わるのを見る。足元の増上寺で寺とタワーの組み合わせを見上げ、麻布十番のカウンターで一杯やって帰る。料金や営業時間、外階段の運営は変わることがあるので、行く前に公式サイトで確認してほしい。
夜景を黙って眺める時間は、一人の男のものだ。末代で何が悪い。
よくある質問
東京タワーに男一人で行っても浮かない?
浮かない。展望台には一人で来ている人も多く、観光客、写真を撮りに来た人、仕事帰りの人などさまざまだ。窓際で夜景を眺めている一人の男は珍しくない。カップルが多い時間帯が気になるなら、平日の昼や開館直後を選べばいい。
東京タワーの料金はいくら?
公式サイトによると、メインデッキ(150m)は大人1,500円、メインデッキとトップデッキ(250m)を回るトップデッキツアーは大人がWEB購入で3,300円、窓口で3,500円だ。料金は変わることがあるので、行く前に公式サイトで確認してほしい。
東京タワーの外階段は一人でも上れる?
上れる。上りの外階段は土日祝の9時から16時に開いていて、約600段を上ってメインデッキ(150m)まで行ける。展望台の料金が必要で、上った人には認定証がもらえる。運営の日や時間は変わることがあるので公式サイトで確認してほしい。
東京タワーで夜景を見るおすすめの時間は?
日没の30分ほど前に展望台に上がるのがいい。空の色が変わり、街の灯りが少しずつ増えていく時間を見られる。夜景だけでなく、足元から真下をのぞけるガラスの床も、夜は昼と違って見える。
東京タワーのあとに一人で行けるお店は?
徒歩圏の麻布十番には、一人で入れるそば屋、焼き鳥屋、たい焼きの老舗などが多い。浜松町・大門の方向には、会社員が一人で入る定食屋や立ち飲みもある。高級に行くならホテルのバーラウンジで、東京タワーを眺めながら一杯やるのもいい。
出典・参考資料
- 東京タワー公式サイト「料金・営業時間」「オープンエア外階段ウォーク」
- 東京スカイツリー公式サイト(展望台の高さ)
- 大本山 増上寺 公式サイト