孤独とメンタル / MENTAL

おひとり様サークル。社会人の趣味コミュニティの選び方

44.3%ウォーキング・軽い体操をした人(2021年)
5種類社会人サークルの探し先
12項目このサークル大丈夫?診断

土曜の朝9時、駅前の広場に集まる10人ほどの男女。年齢も職業もばらばら。今日は、近郊の低い山を歩く日だ。誰かが「おはようございます」と声をかけ、地図を広げる。一人で来た男が、ここではまったく浮いていない。

社会人のサークルは、一人で参加できる大人の居場所だ。家族持ちの男は、休日を家族に捧げる。若いころは山岳部だったのに、この20年で歩いたのは子供の運動会の観客席と、量販店の売り場だけ。サークルに入りたくても、家族の予定がそれを許さない。

おひとり様の男は、週末を自分の趣味のために使える。この記事では、社会人の趣味サークルの探し方と選び方、続けるコツをまとめた。そして、サークルを装った勧誘や出会い目的の集まりを見抜く診断もつけた。いいサークルに出会えれば、一人の週末に、もう一つの楽しみが加わる。

この記事の結論

  1. 社会人のサークルは、一人で参加できる大人の居場所だ
  2. ウォーキングをする人は44.3%、読書は31.6%。同じ趣味の人は身近にいる
  3. 探し先は、公民館・スポーツクラブ・民間教室・趣味の店・ネットの5つ
  4. 活動の中身、会費の透明さ、勧誘のなさで選べ
  5. 出会い目的や金の話が出る集まりは、すぐに離れろ

なぜ、社会人のサークルがいいのか

大人の男が人とつながる場所はいくつかあるが、サークルにはサークルならではの良さがある。

  • 定期的に同じ顔ぶれが集まる:毎週、毎月、同じ人と会うので、自然と顔見知りになる
  • 「何をするか」がはっきりしている:話題に困らない。黙って活動していてもいい
  • 利害関係がない:仕事の上下も、家庭の事情も関係ない
  • 一人で参加しても浮かない:社会人のサークルは、一人で来る人が多い
  • 週の予定に骨組みができる:「土曜の朝はサークル」と決まっていると、休日が寝て終わらない

男同士は、「用事」がないと集まりにくい。サークルは、その用事を毎回用意してくれる。山を歩く、写真を撮る、将棋を指す、料理を作る。用事があるから、人見知りの男でも、自然にその場にいられる。

同じ趣味の人は、身近にたくさんいる

総務省の社会生活基本調査(2021年)によると、1年間にスポーツや趣味をした人の割合(行動者率)は次のとおりだ。

主なスポーツの行動者率(2021年)

Fig. 01
出典:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」スポーツの種類別行動者率(10歳以上)

主な趣味・娯楽の行動者率(2021年)

Fig. 02
出典:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」趣味・娯楽の種類別行動者率(10歳以上)

ウォーキングや軽い体操をした人は44.3%、読書は31.6%、写真は21.9%。登山・ハイキングでも7.7%、つまり13人に1人だ。同じ趣味の人は、身近にたくさんいる。サークルは、その人たちが集まる場所だ。

社会人サークルの探し先5つ

社会人サークルの探し先
探し先特徴費用の目安
公民館・生涯学習センター地域のサークルが多い。自治体の広報誌やサイトに一覧がある安い(月数百円〜数千円)
スポーツクラブ・ジムヨガ、水泳、ランニングなどの教室やクラブ会費に含まれることが多い
民間のカルチャー教室料理、語学、陶芸、楽器など。講師がいる月数千円〜1万円台
趣味の店の集まり釣具店の釣り会、模型店の製作会、自転車店のツーリング参加費のみのことが多い
ネットの募集サークル募集サイト、SNS、趣味の掲示板さまざま。中身をよく確かめる

初めてなら、公民館や自治体のサークルから探すのがおすすめだ。地域に根ざした集まりが多く、会費が安く、長く続いているサークルが多い。自治体の広報誌や公式サイトに、サークルの一覧や会員募集が載っていることが多い。

趣味の店の集まりもいい。店主が中心になっているので、雰囲気がわかりやすく、変な勧誘が入りにくい。いつも行く店に、「何か集まりはありますか」と聞いてみろ。

男一人で入りやすいサークルの種類

男一人で入りやすいサークル
種類例入りやすさのポイント
歩く・走るウォーキング、ハイキング、ランニング歩きながら話せる。黙って歩いていてもいい
体を動かす草野球、フットサル、卓球、バドミントン人数が必要なので、新しい人が歓迎されやすい
盤上の遊び将棋、囲碁、ボードゲーム対局中は話さなくていい。終わってから感想戦
作る料理、陶芸、木工、模型手を動かしながら、自然に会話が生まれる
撮る・見る写真、美術鑑賞、映画作品の話で盛り上がれる
学ぶ語学、歴史、読書会同じ目的なので、話題に困らない

人見知りの男には、「黙っていてもいい」サークルがおすすめだ。歩く、将棋、作る。活動そのものに集中できるので、無理に話す必要がない。そして、何度か顔を合わせるうちに、自然と話すようになる。

このサークル大丈夫?診断

入る前に、そのサークルが安心して通える場所かを確かめておけ。見学や体験のあとに、当てはまるものにチェックしてみろ。

このサークル大丈夫?診断 見学・体験のあとに、当てはまるものにチェック。目的・お金・人・続けやすさの4つの軸×3項目
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避けるべきサークル

サークルの中には、趣味を装って、別の目的を持っている集まりもある。

  • 出会い目的の集まり:「社会人サークル」と名乗っていても、実態は合コンや婚活パーティー。活動より飲み会が中心
  • マルチ商法の勧誘:趣味の集まりで仲良くなったあと、「いい話がある」と商品やビジネスに誘う
  • 投資の勧誘:「勉強会」と称して、投資や暗号資産、副業の話に誘導する
  • 宗教的な勧誘を隠した集まり:最初は趣味や悩み相談の場で、次第に別の集まりに誘われる
  • 抜けにくい集まり:辞めると言うと引き留められる、他の人間関係を否定される

見分けるポイントは、「会って間もないのに、金の話が出る」ことだ。会費以外の金の話が出たら、それは趣味のサークルではない。本当の趣味のサークルは、趣味の話しかしない。

サークルを、出会いの場にするな

サークルに入る男の中には、恋人探しが目的の男もいる。女性の参加者ばかりに話しかけ、活動より連絡先の交換に熱心。こういう男は、サークルの中で浮き、居づらくなる。そして、サークルの空気を悪くする。

サークルは、趣味を楽しむ場所だ。山を歩きたいから山歩きのサークルに入り、将棋を指したいから将棋のサークルに入る。目的がはっきりしている男ほど、サークルに長く居られる。そして、長く居る男ほど、自然と仲間に恵まれる。

初めて参加するときの心得

  1. 見学か体験から始めるいきなり入会せず、まず雰囲気を見る。
  2. 少し早めに行く集合時間ぎりぎりより、少し早めに着くと、主催者や常連と話す時間ができる。
  3. 自己紹介は短く名前と「〇〇が好きで来ました」で十分だ。仕事や年収、家族のことを話す必要はない。
  4. まずは聞き役に常連の話を聞き、サークルのやり方を覚える。
  5. 帰り際に一言「今日はありがとうございました。また来ます」。それだけで、次に行きやすくなる。

社会人のサークルでは、独身かどうかを聞かれることは少ない。聞かれても、「一人です」でいい。大人のサークルは、趣味の話をする場所だ。私生活を根掘り葉掘り聞いてくるような集まりは、むしろ避けた方がいい。

サークルを続ける4つのコツ

  • 最初の3か月は通い続ける:顔見知りになるには時間がかかる。最初の数回で判断しない
  • 無理のない頻度を選ぶ:毎週がきつければ、月1〜2回のサークルを
  • 役割を一つ引き受ける:会計、連絡係、道具の管理。役割があると、居場所ができる
  • 合わなければ、別のサークルに移る:一つのサークルにこだわる必要はない

いちばん効くのは、役割を一つ引き受けることだ。役割があると、サークルの中に自分の居場所ができる。「〇〇さんがいないと困る」と思われるようになれば、もう立派な仲間だ。独身の男は、時間に融通が利くので、役割を引き受けやすい。

合わないときの、上手な抜け方

通ってみたものの、どうも合わないということもある。雰囲気が肌に合わない、活動の頻度がきつい、人間関係が面倒になった。そういうときは、無理に続ける必要はない。

抜けるときは、短く、角を立てずに。「仕事が忙しくなったので、しばらくお休みします」と主催者に一言伝えれば十分だ。理由を細かく説明する必要はない。会費が前払いなら、残りの扱いを確認しておく。そして、辞めると言っただけで強く引き留められる、責められるようなら、そのサークルは最初から離れるべき場所だったということだ。

一つのサークルが合わなくても、同じ趣味のサークルはほかにもある。二つ、三つと試すうちに、自分に合う場所が見つかる。大人のサークル選びは、試して、合わなければ移るくらいの気軽さでいい。

ネットで募集しているサークルの注意点

ネットのサークル募集サイトやSNSには、たくさんのサークルが載っている。便利だが、中身が見えにくいのが難点だ。

  • 活動の記録を見る:過去の活動の写真や報告が、実際の活動を伝えているか
  • 主催者の情報を確かめる:名前や連絡先、活動歴がわかるか
  • 会費の説明があるか:「詳しくは会ってから」は注意
  • 最初は人の多い公共の場所で:個人の家や、閉じた場所での集まりは避ける
  • 「出会い」「交流」ばかりを強調していないか:活動の中身が薄い集まりは避ける

年代別のサークルの選び方

年代別のサークルの選び方
年代向いているサークルポイント
30代スポーツ系、ランニング、フットサル、ボードゲーム体を動かす仲間を作るなら今のうち
40代山歩き、写真、料理、語学定年後も続けられる趣味を育て始める
50代ウォーキング、将棋・囲碁、歴史、地域の活動定年後の居場所を作る
60代以降公民館のサークル、地域のボランティア住んでいる町に仲間を作る

40代、50代の男は、定年後も続けられるサークルを意識して選べ。定年で職場のつながりが消えたとき、サークルが週に一度の行き先になる。50代のうちに入っておけば、定年のころには古株として、居場所ができている。

サークルと、一人の時間のバランス

サークルに入っても、一人の時間は守れ。サークルの活動に全部参加しなければならないわけではない。飲み会や二次会は、行きたいときだけ行けばいい。

おひとり様の男にとって、サークルは一人の暮らしに、ゆるいつながりを足すものだ。一人の時間を削ってまで、サークルに合わせる必要はない。一人の時間とサークルの時間、両方があるから、どちらも楽しめる。

サークルに通う独身と、通えない既婚

サークルに通うおひとり様の男

  • 土曜の朝は、山歩きのサークルで低山へ
  • 月に2回、将棋のサークルで対局と感想戦
  • 役割を引き受けて、居場所ができている
  • 定年後も続く仲間が、もういる

サークルに通えない既婚の男

  • 休日は家族の予定で埋まっている
  • 若いころの山岳部の経験は、20年使っていない
  • 「趣味の集まりに行く」と言うと、妻の顔が曇る
  • 定年後、仲間を作ろうにも何から始めればいいかわからない

もちろん、家族の理解を得てサークルを続けている既婚の男もいる。だが、休日を自分の趣味のために使い、サークルに通える自由は、おひとり様の男の方がずっと大きい。その自由を、居場所作りに使え。

「独身でサークルなんて、出会い目的だろう」と言う奴へ

俺がサークルに通うのは、山を歩きたいからで、将棋を指したいからだ。恋人を探しに行っているんじゃない。お前は趣味のために休日を使ったことがあるか? 家族の予定の隙間で、昔の趣味を懐かしむだけだろう。目的がはっきりしている男は、どこに行っても仲間ができる。

まとめ:趣味の場に、居場所を作れ

社会人のサークルは、一人で参加できる大人の居場所だ。ウォーキングや軽い体操をした人は44.3%、読書は31.6%、写真は21.9%で、同じ趣味の人は身近にたくさんいる。探し先は、公民館や自治体のサークル、スポーツクラブ、民間の教室、趣味の店の集まり、ネットの募集の5つ。初めてなら、公民館や趣味の店の集まりから探せ。

活動の中身がはっきりしている、会費の使い道が明確、勧誘がない、参加を強制されない。そういうサークルを選べ。出会い目的の集まりや、会費以外の金の話が出る集まりからは、すぐに離れろ。最初の3か月は通い続け、役割を一つ引き受ければ、居場所ができる。一人の時間も守りながら、サークルでゆるいつながりを足せ。

趣味の場に、自分の居場所を作れ。末代で何が悪い。

よくある質問

社会人の趣味サークルはどこで探せる?

自治体の公民館や生涯学習センターのサークル一覧、スポーツクラブやジムの教室、民間のカルチャー教室、趣味の店が主催する集まり、ネットのサークル募集サイトやSNSなどで探せる。自治体の広報誌にも、地域のサークルの案内が載っていることが多い。

一人でサークルに参加しても大丈夫?

大丈夫だ。社会人のサークルは、一人で参加する人が多い。最初は見学や体験参加ができるところを選び、雰囲気を確かめてから入るといい。

いいサークルの見分け方は?

活動の中身がはっきりしている、会費の使い道が明確、無理な勧誘がない、参加を強制されない、年齢層や雰囲気が自分に合う、といった点を確かめるといい。この記事の診断でチェックできる。

避けるべきサークルは?

活動より飲み会や交流が中心の出会い目的の集まり、高額な会費や商品の購入を求める集まり、宗教やマルチ商法の勧誘を目的とした集まり、抜けにくい雰囲気の集まりだ。会って間もない相手から金の話が出たら、距離を置くべきだ。

サークルを続けるコツは?

最初の3か月は通い続ける、無理のない頻度のサークルを選ぶ、役割を一つ引き受ける、合わなければ別のサークルに移る、の4つだ。一つのサークルにこだわる必要はない。

出典・参考資料

  1. 総務省統計局「令和3年社会生活基本調査」(スポーツ・趣味・娯楽の種類別行動者率)
  2. 各自治体の公民館・生涯学習センターのサークル案内(活動内容・会費は各サークルに確認のこと)