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スポーツのソロ活。一人でできるジム・ボルダリング・観戦

44.3%この1年にウォーキング・軽い体操をした人(2021年)
12.9%器具を使ったトレーニングをした人(2021年)
8,000歩成人の1日の身体活動の目安(約60分)

サッカーをしたくても、11人そろわない。野球をしたくても、9人そろわない。社会人になると、チームスポーツは人数がそろわないとできない。休日に連絡を取り合い、予定を合わせ、グラウンドを予約して、ようやく数か月に一回。

家族持ちの男は、もっと動けない。休日は子供の習い事の付き添いで、自分が体を動かすのは公園で子供を追いかけるときだけ。気づけば腹が出て、健康診断の数字が毎年悪くなっている。

だが、一人でできるスポーツは、いくらでもある。ジム、ボルダリング、ランニング、水泳、サイクリング、そして観戦。この記事では、独身の男が一人で体を動かすためのスポーツの選び方、続けるコツ、一人の健康を自分で守るための運動の目安までまとめた。

この記事の結論

  1. チームスポーツは人数がそろわない。一人でできるスポーツを選べ
  2. 日本人がこの1年にしたスポーツの1位はウォーキング・軽い体操で44.3%
  3. ジム、ボルダリング、ランニング、水泳は一人で始めやすい
  4. 成人の身体活動の目安は1日60分(約8,000歩)、筋トレは週2〜3日
  5. 一人の男の健康は、自分で守るしかない。曜日を決めて習慣にしろ

なぜ、一人でスポーツをするのか

一人でスポーツをする理由は、誰の都合にも合わせなくていいからだ。思い立ったときに、行きたい場所で、好きなだけ体を動かせる。人数をそろえるための連絡も、予定の調整もいらない。

そして、一人のスポーツは自分との勝負だ。チームスポーツは、勝ち負けが仲間の出来にも左右される。一人のスポーツは、昨日の自分より重いものを持ち上げ、昨日の自分より速く走り、昨日の自分が登れなかった壁を登る。伸びたのも、伸びなかったのも、全部自分のせい。この単純さが、続けるほど面白くなる。

何より、独身の男にとって、運動は健康を自分で守るための手段だ。体調を崩しても、気づいてくれる家族はいない。だから、自分の体は自分で整えておく。一人のスポーツは、遊びであり、老後への投資でもある。

日本人が、この1年にしたスポーツ

総務省の「社会生活基本調査(2021年)」によると、この1年間にした人の割合(行動者率)が最も高いスポーツは、ウォーキング・軽い体操の44.3%だった。器具を使ったトレーニングは12.9%、ジョギング・マラソンは11.1%だった。

スポーツの種類別行動者率(2021年)

Fig. 01
出典:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 生活行動に関する結果」。10歳以上で、過去1年間に行った人の割合(男女計)。編集部が一人でもできる種類を色分け(ゴルフのラウンドと野球は人数が必要)

上位のスポーツは、ほとんどが一人でできる。ウォーキング、トレーニング、ジョギング、サイクリング、つり、登山。人数をそろえなくても始められるスポーツが、多くの人に選ばれている。5年前と比べると、ウォーキングとサイクリングが増え、ボウリングや水泳は減った。

一人でできるスポーツと、その向き不向き

一人でできるスポーツ(費用は目安)
スポーツ費用の目安向いている男
ジム(筋トレ)月3,000円台〜1万円ほど体を変えたい、数字で成長を見たい
ボルダリング1回2,000円前後+道具のレンタル頭と体を両方使いたい
ランニング靴代だけ金をかけずに、どこでもやりたい
水泳公営プールなら1回数百円膝や腰に負担をかけたくない
サイクリング自転車の購入・レンタル遠くまで景色を見に行きたい
ゴルフの打ちっぱなし1回数千円一人で黙々と練習したい
ボウリング1ゲーム数百円〜スコアで自分と勝負したい

どれも、予約もメンバー集めもいらない。費用の幅も広い。金をかけたくないならランニングと公営プール、本気で体を変えたいならジム、頭も使いたいならボルダリング。自分の目的と財布で選べばいい。

ジム:数字で自分の成長を見る

一人のスポーツの王道は、ジムでの筋トレだ。東京には、24時間営業のジムや、月3,000円台から使える手頃なジムが増えている。

  • 数字で成長がわかる:持ち上げられる重さ、回数、体重、体脂肪率。成長が数字で見えると、続けやすい
  • 時間の自由がきく:24時間営業のジムなら、朝でも深夜でも行ける
  • 誰とも話さなくていい:イヤホンをして、黙々と自分のメニューをこなす
  • 雨でも関係ない:天気に左右されない

ジムを選ぶなら、家か職場から歩いて行ける場所にしろ。どんなにいいジムでも、遠ければ行かなくなる。行くまでの手間が少ないほど、続く。最初の数回は、ジムのスタッフに器具の使い方を教わるといい。

ボルダリング:一人で壁と向き合う

ボルダリングは、ロープを使わずに、数メートルの壁に取りつけられたホールドをつかんで登るスポーツだ。都内にはボルダリングのジムが多く、一人で来る客がとても多い。

  • 課題は一人で解く:壁には、色や印で「課題」が設定されている。どのホールドをどう使えば登れるか、自分の頭で考える
  • 短い時間で全身を使う:一つの課題は数十秒。休みながら何本も登る
  • 道具は借りられる:専用のシューズやチョークは、レンタルがあることが多い
  • 自分のペースでいい:疲れたら休み、次の課題を眺めて作戦を立てる

ボルダリングの面白さは、登れなかった課題が、ある日登れる瞬間だ。何度も落ちた課題を、足の置き方を一つ変えただけで登りきる。その達成感は、ほかのスポーツではなかなか味わえない。ジムでは、知らない客同士が「そこはこうですよ」と声をかけ合うこともあるが、話したくなければ黙って登ればいい。

最初は「初心者講習」を受けろ

ボルダリングのジムの多くは、初めての客に、落ち方や壁の使い方を説明してくれる。落ち方を知らないと、着地で足首を痛めることがある。最初の一回は説明をしっかり聞き、低い課題から始めろ。指や肩を痛めないように、登りすぎないことも大事だ。

ランニング:皇居を走る

いちばん金がかからない一人のスポーツが、ランニングだ。必要なのは、走るための靴だけ。家の近所を走ってもいいし、東京ならではのコースを走ってもいい。

東京のランニングの聖地は、皇居の周りだ。1周約5kmで、信号がなく、お濠と石垣と緑を眺めながら走れる。周りには、着替えやシャワーができる施設もあり、仕事帰りに走る会社員も多い。走り終わったら、銭湯や施設で汗を流して帰る。

  • 最初は歩きから:いきなり走ると膝を痛める。早歩きと軽いジョギングを交互にする
  • 距離と時間を記録する:スマホのアプリで記録すると、伸びがわかる
  • 大会を目標にする:10kmやハーフマラソンの大会に一人でエントリーする

水泳:公営プールで黙々と泳ぐ

膝や腰に不安がある男には、水泳がいい。水の中では体重の負担が軽くなり、全身を使える。区や市の公営プールなら、1回数百円で泳げることが多い。

プールは、一人で来て、黙々と泳いで帰る人がほとんどだ。泳ぐ速さに合わせてコースが分かれているところも多いので、自分に合ったコースを選べばいい。泳げなければ、水中を歩くだけでも運動になる。泳いだあとの体の軽さは、ほかのスポーツでは味わえない。

サイクリング:遠くまで一人で行く

サイクリングは、5年前より行動者率が上がったスポーツの一つだ。自転車があれば、一人で遠くまで行ける。

東京なら、荒川や多摩川の河川敷にサイクリングロードがある。信号が少なく、川沿いの景色を眺めながら何十kmも走れる。途中でベンチに座って休み、河川敷の空を眺める。自転車を持っていなければ、シェアサイクルやレンタサイクルで始めてもいい。一人なら、行き先も、休む場所も、引き返すタイミングも、全部自分で決められる。

一人ボウリングと、バッティングセンター

気軽に体を動かしたい夜には、一人ボウリングとバッティングセンターがある。どちらも予約がいらず、仕事帰りにふらりと寄れる。

ボウリングは、グループで騒ぐ遊びだと思われているが、一人で投げると練習になる。投げる順番を待つ必要がないので、1ゲームがあっという間に終わる。スコアを記録して、自分の平均を上げていく。一人で黙々と投げている常連客は、どのボウリング場にもいる。ボウリングの行動者率は5年で12.7%から5.1%に下がったが、そのぶん平日の夜のレーンは空いている。

バッティングセンターは、数百円で、20球ほど思い切りバットを振れる。仕事のストレスを、ボールにぶつけて帰る。球速を少しずつ上げていけば、自分の上達もわかる。どちらも、一人の夜に30分だけ体を動かすのにちょうどいい。

体を動かさない日は、観戦する

スポーツのソロ活は、やるだけでなく、観るのもいい。東京では、一年中何かのスポーツを観戦できる。

東京で一人で観戦できるスポーツ(日程・料金は各団体の公式サイトで確認)
スポーツ会場の例一人で観るポイント
プロ野球神宮球場、東京ドーム平日のナイターに仕事帰りに。1席なら良い席が取りやすい
サッカー(Jリーグ)味の素スタジアムなどスタジアムの声援の中で、90分を一人で観る
バスケットボール(Bリーグ)都内のアリーナ選手との距離が近い。屋内で天気に左右されない
大相撲両国国技館(東京場所)一人なら椅子席で、朝から取組を観られる
競馬東京競馬場、大井競馬場入場料が安く、一人客が多い。賭けるのは少額で

一人の健康を守る、運動の目安

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に次のような目安がすすめられている。

成人の身体活動・運動の目安(1週間)

Fig. 02
出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(成人)。身体活動は1日約8,000歩以上が目安。筋力トレーニングは週2〜3日。持病のある人は医師に相談のこと

1日60分の身体活動は、歩く時間も含めて数える。通勤で歩く時間、階段を上る時間を足していけばいい。その上で、週に1時間ほど息が弾む運動をし、週2〜3日は筋トレをする。ジムに週2回行き、通勤でよく歩く。それだけで、目安にかなり近づく。

一人の男は、体を壊しても、看病してくれる家族がいない。だからこそ、運動を「遊び」として続けて、自分の体を自分で整えておけ。それが、独身の男の最も確実な老後の備えの一つだ。

一人で運動を続けるコツ

  1. 曜日と時間を先に決める「火曜と金曜の夜はジム」と予定に入れてしまう。気分で決めると、行かなくなる。
  2. 行くまでの手間を減らす家か職場の近くのジムを選ぶ。着替えを会社に置いておく。
  3. 記録をつける重さ、回数、距離、時間を記録する。数字が伸びるのを見るのが、一人の運動のいちばんの燃料だ。
  4. 小さな目標を作る「3か月で懸垂5回」「半年で10km走る」など、届きそうな目標を立てる。
  5. 休む日も決める毎日やろうとすると、疲れて嫌になる。休む日も予定に入れておく。

一人の運動には、サボっても誰にも怒られないという弱点がある。だから、仕組みで自分を動かす。曜日を決め、記録をつけ、目標を立てる。この仕組みさえあれば、一人の方がむしろ続く。仲間の都合で練習が流れることもないからだ。

一人のスポーツと、家族の休日

一人のスポーツ

  • 火曜と金曜の夜は、迷わずジムへ
  • 週末の朝は、皇居を一周走る
  • ボルダリングで、落ちた課題に再挑戦
  • 健康診断の数字が、毎年少しずつ良くなる

家族の休日

  • 週末は子供の習い事の付き添い
  • 体を動かすのは、公園で子供を追うときだけ
  • ジムの会費は「もったいない」と却下
  • 健康診断の数字が、毎年少しずつ悪くなる

もちろん、子供と遊ぶ時間にも、その人なりの幸せはあるのだろう。だが、自分のための時間に、自分の体を鍛える自由は、一人の男にしか手に入らない。

「独身は不健康になる」と言う既婚者へ

お前の腹を見てみろ。休日は子供の付き添い、平日は残業と寝かしつけで、運動する時間はどこにもない。俺は週2回ジムに行き、週末は皇居を走る。準備をしない独身が不健康になるのは本当だ。だが、時間を自分のために使える独身は、体を鍛えるのにいちばん有利な立場にいる。

まとめ:一人で、自分の体を鍛え続けろ

チームスポーツは人数がそろわないが、一人でできるスポーツはいくらでもある。日本人がこの1年にしたスポーツの1位はウォーキング・軽い体操で44.3%、上位の多くは一人でできるものだ。ジムで数字を伸ばし、ボルダリングで壁と向き合い、皇居を走り、公営プールで泳ぎ、河川敷を自転車で走る。体を動かさない日は観戦すればいい。

成人の運動の目安は、1日60分(約8,000歩)の身体活動と、週2〜3日の筋トレ。一人の男の健康は、自分で守るしかない。曜日を決め、記録をつけ、仕組みで続けろ。持病のある人は、運動を始める前に医師に相談してほしい。

誰の都合にも合わせず、自分の体を一人で鍛え続けろ。末代で何が悪い。

よくある質問

一人でできるスポーツは何がある?

ジムでの筋トレ、ボルダリング、ランニング、ウォーキング、水泳、サイクリング、ゴルフの打ちっぱなし、ボウリング、ヨガなどがある。どれも人数をそろえる必要がなく、自分の都合のいい時間にできる。

ボルダリングは一人でも始められる?

始められる。ボルダリングのジムは一人で来る客が多く、初めての人には使い方の説明がある。シューズやチョークは借りられることが多い。課題を一人で黙々と登り、休みながら次の課題を考える。自分のペースで続けやすいスポーツだ。

一人だと運動が続かない。どうすればいい?

決まった曜日と時間を先に決めて、予定として入れてしまうことだ。家や職場の近くのジムを選び、行くまでの手間を減らす。記録をつけて、数字の伸びを見るのも続けるコツになる。

どのくらい運動すればいい?

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人は歩行やそれと同じくらいの強さの身体活動を1日60分以上(1日約8,000歩以上が目安)、筋力トレーニングを週2〜3日行うことがすすめられている。持病がある人は医師に相談してほしい。

スポーツ観戦も一人で楽しめる?

楽しめる。野球、サッカー、バスケットボール、ラグビー、相撲、競馬など、東京では多くのスポーツを一人で観戦できる。一人なら、1席だけ空いた良い席が取りやすいこともある。

出典・参考資料

  1. 総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 生活行動に関する結果」
  2. 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」