東京ソロ活スポット / TOKYO

月島もんじゃを一人で。ソロもんじゃの店選びと焼き方

1枚一人で頼むもんじゃの基本の量
6工程失敗しないもんじゃの焼き方
3,000円一人もんじゃとビールの予算の目安

熱い鉄板の上で、キャベツと具材がじゅうじゅうと音を立てる。刻んで土手を作り、真ん中に汁を流し込む。ぐつぐつと煮立ったら全体を混ぜ、薄く広げる。小さなヘラで鉄板に押しつけ、焦げたところをはがして口に運ぶ。もんじゃ焼きは、一人の方が没頭できる料理だ。

もんじゃは、大勢でわいわい鉄板を囲む料理だと思われている。会社の打ち上げ、友達との飲み会、家族の外食。だが、大勢で囲むもんじゃは、焼く係と食べる係に分かれる。家族で行けば、父親はひたすら焼く係で、焼けたそばから子供に食べられ、自分はろくに食べられない。

一人のもんじゃは違う。焼くのも、食べるのも、全部自分だ。この記事では、月島のもんじゃストリートで一人で入れる店の選び方、一人前の頼み方、失敗しない焼き方、そしてもんじゃのあとに歩きたい佃島まで、男一人の目線でまとめた。

この記事の結論

  1. もんじゃは一人の方が没頭できる。焼くのも食べるのも全部自分
  2. 一人ならもんじゃ一枚が基本。足りなければ一品追加する
  3. 焼き方は6工程。わからなければ店の人に頼めばいい
  4. 土日の夜は混む。平日の昼か、土日の開店直後を狙え
  5. 食べ終わったら、隣の佃島で江戸の路地を歩け

もんじゃは、一人で食べるのがいちばんいい

もんじゃを一人で食べるのをすすめる理由は三つある。一つ目は、焼く作業に没頭できることだ。具を炒め、刻み、土手を作り、汁を流す。手を動かしているあいだ、頭は空っぽになる。誰かと話しながらでは、この没頭は味わえない。

二つ目は、自分の好きな焼き加減で食べられることだ。もんじゃは、焦がし具合で味が変わる。とろとろのまま食べたい人もいれば、ぱりぱりに焦がしたい人もいる。大勢で囲むと、誰かの好みに合わせることになる。一人なら、全部を自分の好みの焦がし具合で食べられる。

三つ目は、ペースを誰にも乱されないことだ。もんじゃは、小さなヘラで一口ずつ食べる料理だ。一口食べてビールを飲み、また一口。この遅いペースこそが、もんじゃの楽しみだ。大勢だと、のんびり食べている間に、鉄板の上はなくなっている。

月島と、もんじゃストリート

月島は、隅田川の河口に明治時代に造られた埋め立て地だ。もとは工場と職人の街で、路地には長屋が並んでいた。もんじゃ焼きは、駄菓子屋で子供が食べた「文字焼き」が始まりとされ、下町の子供のおやつだった。

今の月島の中心は、西仲通り商店街だ。「もんじゃストリート」と呼ばれ、通りの両側と周りの路地に、数十軒のもんじゃの店が並ぶ。地下鉄の月島駅を出れば、すぐにもんじゃの店の看板が目に入る。

一方で、月島の周りには高層マンションが建ち並ぶ。昭和の路地と、令和のタワーマンションが隣り合う不思議な街だ。もんじゃを食べたあとに、路地を歩きながらこの景色を眺めるのも、月島のソロ活の楽しみだ。

一人で入れる店の選び方

月島のもんじゃの店は、たいていテーブルに鉄板がある店だ。一人で入れるかは、店によって違う。次のポイントで選べ。

一人もんじゃの店選びのポイント
見るところ理由
窓から中をのぞいて、一人客がいるか一人客がいれば、一人で入りやすい店だ
小さめのテーブルやカウンターがあるか二人用や一人用の小さな鉄板がある店は、一人を受け入れやすい
店の前のメニューに値段が出ているか一枚の値段がわかれば、予算を立てやすい
「焼きます」の案内があるか店の人が焼いてくれる店なら、初めてでも安心
大通りから一本入った店大通りの店より落ち着いていることが多い

入るときは、「一人です、いいですか」と聞けばいい。混んでいる時間に断られることはあるが、それは一人だからではなく、満席だからだ。断られたら、次の店に行けばいい。月島には、もんじゃの店がいくらでもある。予約サイトで「1名」と入れて探すのも確実だ。

平日の昼と、開店直後が狙い目

月島のもんじゃの店は、土日の夜にいちばん混む。家族連れやグループで、どの店も満席になる。一人で落ち着いて食べるなら、平日の昼か、土日の開店直後に行け。空いている店なら、四人用のテーブルに一人で通されることもある。広い鉄板を一人で使えるのは、空いている時間だけの贅沢だ。

一人前の頼み方

一人で行くなら、もんじゃ一枚が基本だ。もんじゃは汁が多く見た目は軽そうだが、食べ終わる頃には意外なほど腹にたまる。

一人もんじゃの注文と予算の目安

Fig. 01
編集部による目安。もんじゃの値段は具材や店によって大きく違い、1,000円台から2,000円を超えるものまである。料金は店で確認してほしい

予算は、もんじゃ一枚とビール2杯で3,000円前後を見ておけばいい。具材の多い豪華なもんじゃや、追加の一品を頼めば、もう少し上がる。

  • 最初の一枚:明太子もちチーズ、ベビースター入り、海鮮ミックスなど、店の定番から選ぶ
  • 腹が減っていたら:もんじゃ一枚のあとに、お好み焼きか、鉄板焼き(ホルモン、イカ、野菜など)を一品
  • 締め:あんこ巻きや、甘いもんじゃを出す店もある。鉄板で焼く甘味で締める

失敗しないもんじゃの焼き方

もんじゃの焼き方は、慣れれば簡単だ。6つの工程を覚えておけ。わからなければ、店の人に「焼き方を教えてください」と頼めばいい。最初の一回は焼いてもらって、見て覚えるのも手だ。

  1. 鉄板に油をひく鉄板が十分に熱くなってから、油を全体に薄くひく。
  2. 具だけを炒める器の汁を残して、キャベツと具だけを鉄板に出す。汁は器に残しておくのがコツだ。
  3. 刻みながら炒める大きいヘラ2本で、具を細かく刻みながら炒める。キャベツがしんなりするまで。
  4. 土手を作る炒めた具をドーナツ状に広げて、真ん中に穴をあける。これが「土手」だ。
  5. 汁を流し込む器に残った汁を、土手の真ん中に流し込む。一度に全部入れず、少しずつ。ぐつぐつと煮立って、とろみがつくまで待つ。
  6. 混ぜて薄く広げるとろみがついたら、土手を崩して全体を混ぜ、鉄板に薄く広げる。チーズや明太子はこのタイミングで。

いちばん多い失敗は、土手が崩れて汁が流れ出すことだ。土手は高めに、しっかり作る。汁は一度に入れず、少しずつ入れる。流れ出しても、ヘラで寄せればいい。一人なら、失敗しても誰にも笑われない。何回か通えば、すぐにうまくなる。

もんじゃを焼く時間の目安(工程別)

Fig. 02
編集部による目安。鉄板の温度や量によって変わる。食べる時間はペース次第

焼くのにかかる時間は、10分ほどだ。そして、食べる時間は20分以上。もんじゃは、焼いてからが長い料理だ。一人なら、この長い時間を、ビールを片手に好きなだけ楽しめる。

もんじゃの食べ方:小さなヘラで焦がしながら

もんじゃは、「はがし」と呼ばれる小さなヘラで食べる。皿に取り分けず、鉄板から直接食べるのが月島流だ。

  • はがしを鉄板に押しつける:薄く広げたもんじゃの端に、はがしを押し当てて数秒待つ
  • 焦げたところをはがす:鉄板に押しつけたところが焼けて、はがしにくっつく。それを口に運ぶ
  • 端から少しずつ:真ん中はとろとろ、端はぱりぱり。場所によって食感が違う
  • 火を調整する:焦げすぎるなら火を弱め、ぱりぱりにしたいなら少し強める

一口ずつ、はがしで焦がしては食べる。この地味な作業が、なぜか止まらない。とろとろのもんじゃと、ぱりぱりのおこげ。そしてビール。一人で黙々と食べていると、時間を忘れる。

もんじゃに合う酒

もんじゃには、ビールがいちばん合う。熱い鉄板と、ソースの香りと、冷えたビール。一杯目は迷わずビールだ。

二杯目は、レモンサワーかハイボールがいい。ソースの濃い味を、さっぱりと流してくれる。日本酒より、炭酸のある酒の方がもんじゃには合う。もんじゃは汁を飲み込むように食べる料理なので、酒が進みすぎないように注意しろ。水も一緒に頼んでおけ。

一人もんじゃの心得

  • 汚れてもいい服で:もんじゃは油とソースが跳ねる。白いシャツはやめておけ
  • 混んでいたら長居しない:外に行列ができていたら、食べ終わったら早めに席を立つ
  • 火傷に注意:鉄板は熱い。腕や袖が鉄板に触れないように
  • 写真は最初だけ:焼いている途中で写真に夢中になると、焦がしすぎる
  • はがしで直接食べる:熱いので、一口ずつ冷ましてから口に入れる

もんじゃのあとは、佃島を歩け

月島の北隣には、佃島(つくだじま)がある。江戸時代に、摂津国の佃村から来た漁師たちが住み着いた島で、佃煮の発祥の地とされる。

佃島の路地には、今も江戸の漁師町の面影が残っている。古い木造の家、路地の奥の井戸、佃煮の老舗。そのすぐ後ろには、高層マンションがそびえている。赤い佃小橋の上から、古い船だまりと高層ビルを一緒に眺める景色は、ここでしか見られない。

  • 佃煮の老舗:江戸から続く佃煮の店で、少量を買って帰る。家飯の最高のおかずになる
  • 住吉神社:佃島の漁師の守り神。小さいが、落ち着いた境内
  • 佃小橋:赤い小さな橋。船だまりと高層ビルの対比が見どころ
  • 隅田川テラス:川沿いの遊歩道。もんじゃで火照った体に、川風が気持ちいい

もんじゃを食べたあとに、佃島をぐるりと30分ほど歩く。それだけで、腹ごなしと、江戸と令和の東京を一度に味わう散歩になる。佃煮を少し買って帰れば、翌日の朝飯も決まる。

月島・佃島の一人のモデルプラン

  1. 11:30 もんじゃストリートを歩く開店直後の店を何軒かのぞいて、一人客がいる店を選ぶ。
  2. 12:00 一人もんじゃもんじゃ一枚とビール。焼き方を思い出しながら、自分で焼く。
  3. 13:00 追加の一品か、甘味で締める腹に余裕があれば、鉄板焼きかあんこ巻き。
  4. 13:30 佃島を歩く佃小橋、住吉神社、路地を歩き、佃煮の老舗で少し買う。
  5. 14:30 隅田川テラス川沿いのベンチで、川風に当たりながら一休み。

このプランの予算は、もんじゃとビールで3,000円前後、佃煮を少し買って4,000円ほどだ。昼に始めれば、夕方の混雑が始まる前に月島を離れられる。

一人で試したい、もんじゃの種類

月島でよく見るもんじゃの種類
種類特徴こんな人に
明太子もちチーズ月島の定番。明太子の塩気とチーズのコク、もちの食感最初の一枚に迷ったら
ベビースター入り駄菓子のスナックを入れた、昔ながらの味懐かしい味が好きな人
海鮮ミックスイカ、エビ、ホタテなどの魚介ビールに合わせたい人
カレー味カレー粉を入れた、ソースとは違う味2回目以降の変化球に
素もんじゃキャベツと小麦粉の汁だけの、いちばんシンプルな味もんじゃの原点を知りたい人

月島に通うなら、毎回違う種類を一枚ずつ試していけ。一人なら、毎回自分の好きな一枚を選べる。大勢で行くと、多数決で無難な一枚に決まりがちだ。

家で、一人もんじゃを再現する

月島で焼き方を覚えたら、家で一人もんじゃもできる。必要なのは、ホットプレートか大きめのフライパンと、小さなヘラだけだ。もんじゃの粉はスーパーでも売っていて、水で溶いて、ウスターソースで味をつければ汁ができる。

具は、キャベツを細かく刻んだものと、好きな具材でいい。切りいか、桜えび、天かす、ベビースター、明太子、チーズ、もち。冷蔵庫の余りものでも作れる。一人分なら、キャベツ4分の1玉に、汁がお椀一杯ほどが目安だ。焼き方は店と同じ6工程。鉄板ほど火力がないので、少し時間をかけて焦がせばいい。

家なら、服にソースが跳ねても気にならず、酒も安く飲める。月島で一枚食べ、佃煮と一緒にもんじゃの粉を買って帰り、次の週末に家で焼く。それも、一人の男の立派な週末の遊び方だ。

一人のもんじゃと、家族のもんじゃ

一人のもんじゃ

  • 焼くのも食べるのも、全部自分
  • 好きな焦がし具合で、一口ずつ
  • ビール片手に、30分かけてのんびり
  • 食後は佃島の路地を散歩

家族のもんじゃ

  • 父親はひたすら焼く係
  • 焼けたそばから子供に食べられる
  • 子供が鉄板に触らないか見張る
  • 服にソースが飛んで、妻に怒られる

もちろん、家族で鉄板を囲む時間にも、その人なりの楽しさはあるのだろう。だが、自分で焼いて、自分の好きな焦がし具合で、自分のペースで食べる一枚は、一人の男にしか味わえない。

「もんじゃは大勢で食べるもの」と言う奴へ

大勢で囲んだもんじゃで、お前は何口食べた。焼く係を押しつけられ、土手が崩れれば笑われ、焼けた端から他人のヘラが伸びてくる。俺は一人で一枚を焼いて、端のおこげまで全部食べる。もんじゃは、大勢の料理ではなく、一人で没頭する料理だ。

まとめ:もんじゃは、一人で焼いて一人で食え

もんじゃ焼きは、一人の方が没頭できる料理だ。焼くのも食べるのも全部自分で、好きな焦がし具合で、自分のペースで食べられる。一人ならもんじゃ一枚が基本で、予算はビール2杯と合わせて3,000円前後。焼き方は6工程で、わからなければ店の人に頼めばいい。

土日の夜は混むので、平日の昼か土日の開店直後を狙え。食べ終わったら、隣の佃島で江戸の路地と佃煮の老舗を歩き、隅田川の川風に当たって帰る。店の営業時間や料金は変わるので、行く前に確認してほしい。

熱い鉄板の前で、一人で黙々と焦がして食え。末代で何が悪い。

よくある質問

もんじゃ焼きを一人で食べに行ってもいい?

いい。月島のもんじゃの店には、一人客を受け入れる店も多い。もんじゃは一枚が一人で食べきれる量のことが多く、ビールを飲みながら自分のペースで焼いて食べられる。混雑する土日の夜を避ければ、一人でも入りやすい。

一人だとどのくらい頼めばいい?

もんじゃ一枚が基本だ。腹が減っているなら、もんじゃ一枚に、お好み焼きか鉄板焼きを一品足すといい。もんじゃは見た目より腹にたまるので、最初は一枚にして、足りなければ追加すればいい。

もんじゃの焼き方がわからない。どうすればいい?

店の人に焼いてもらうか、焼き方を教えてもらえばいい。多くの店で頼めば焼いてくれる。自分で焼くなら、具を炒めて刻み、土手を作り、汁を流し込み、全体を混ぜて薄く広げる。あとは、小さなヘラで鉄板に押しつけて焦がしながら食べる。

月島のもんじゃの店選びのコツは?

店の前のメニューで値段と一人で入れるかを確認し、窓から中をのぞいて一人客やカウンター席があるかを見るといい。もんじゃストリートの通りから一本入った店や、平日の昼から開いている店は、落ち着いて食べられることが多い。

もんじゃのあとに月島で何をすればいい?

隣の佃島を歩くのがいい。古い路地、佃煮の老舗、住吉神社、佃小橋があり、高層マンションの足元に江戸の漁師町の面影が残っている。隅田川沿いのテラスを歩いて、川風に当たるのもいい。

出典・参考資料

  1. 中央区観光協会「月島」「佃島」
  2. 月島もんじゃ振興会協同組合
  3. 各店舗の公式サイト(営業時間・料金は変更されることがあるため、来訪前に確認のこと)